栄養管理科

部門からのお知らせ/コラム

ご挨拶

患者さんへのメッセージ

栄養管理科は病院の管理栄養士8名と給食を担当する委託給食会社で連携し患者さんの栄養管理と食事提供、栄養相談を行っています。入院中の患者さんの食欲低下や食べにくい状況に対して少しでも食べやすくなるよう様々な工夫をしています。食べにくいと感じたら栄養士にご相談ください。約400種類の食種、食欲不振時の特別メニューなどを準備しており、個別に対応することも可能なことが多くあります。栄養管理科職員は「食べることは生きること」の思いを強く持ち、患者様に寄り添って、食事提供、栄養相談を通して、皆様になるべくおいしく食事が進むよう支援させていただきます。

栄養管理科について

栄養管理体制

治療を円滑に進めるには、治療前、治療中、治療後、いずれの時期も栄養状態を整えておくことは重要です。
栄養管理科では、様々な取り組みを行っています。

  • 入院加療中
     治療による影響で食欲不振、味覚変化、口内炎により食事摂取量が低下することがあります。また、病院食の量、硬さ、味が、これまでの食習慣と違うために食事量が低下することもあります。
     管理栄養士は、入院中の患者さんの栄養状態を毎週、体重変化や食事量、点滴などからモニタリングし、体重減少や摂取量の低下がみられる場合は、随時ベッドサイドを訪問します。患者さんから、身体状況、食事摂取状況、嗜好を伺い、患者さんに適した硬さ、量、味などの給食内容の調整、食べ方の工夫など摂取量アップに向けてご提案をさせていただきます。
     また、院内には、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士等による栄養サポートチーム(Nutrition Support Team)が活動しています。栄養療法を必要とする患者さんに、各々の専門性を生かし、栄養サポートを行っています。
  • 外来通院加療中
     管理栄養士が食事・栄養指導を行っています。
     化学療法で通院している患者さんを対象に、栄養・料理教室を開催しています。

食事管理

    • 入院時の食事について
       入院中のお食事は治療食の指示がある場合を除き、一般食(米飯食 全粥食 五分粥食 三分粥食)で提供いたします。思うように食べられないときは、さまざまな食事の対応を行っていますので、安心して病院スタッフにご相談ください。
    • 個々の患者さんのご希望に対する工夫を行っています。
       肉の匂いが気になる、ひき肉以外の肉なら食べられるなどのご希望がある場合は、看護師や栄養士に伝えてください。ご希望を「コメント」にして調理担当者まで伝えています。ご希望にできるだけ沿えるよう適宜献立変更を行います。「コメント」は、毎食食事と一緒にトレイに置かれる食札(しょくさつ)に明記されますのでご確認ください。
      1)食事に出してほしくないものがある場合
      (例)
      ・鶏肉が嫌い → 鶏肉禁
      ・牛乳は下痢をする → 牛乳禁
      2)特別コメント
      (例)
      ・噛めないので細かくしてほしい → 刻み食
      ・一口大に切ってほしい → 一口大きざみ
      ・お肉だけ刻んでほしい → 肉きざみ など
      *食種によっては対応できない場合があります。
      3)食具コメント
      (例)
      ・フォークがほしい → フォーク付き
      ・小さいスプーンがほしい → 小スプーンつき など
      4)この他、可能なかぎり患者さんのご希望に沿ったコメントを作成します。
    • がん治療を応援する食事の工夫・・・単品のメニューを用意しています。(アンケートに基づいてメニューを決めています)
      1)チャレンジメニュー(みなと応援食 無菌/みなと応援食)
       しばらくの間、欠食だった方や、食欲がなく口当たりの良いものだったら食べられそうという方が、食事にトライするために準備した食事です。
      *スープ、ヨーグルト、プリン、アイス、茶わん蒸し など
      2)チョイスメニュー(みなと応援食 無菌/みなと応援食)
       治療のために吐き気がする、においが気になる、何となく食欲が無い時などに、患者さん自身が食べられそうなメニューを選択できます。
      ①3分粥から5分粥相当 やわらかたこ焼き、ポテトグラタン、カスタードケーキ など
      ②全粥以上は食事の特徴「あっさり」「こってり」「お手軽」からメニューを選べます。
      ・こってりの例  カレーライス、チャーハン など
      ・あっさりの例  もりそば、おにぎり茶漬け、フルーツポンチ、巻きずし など
      ・お手軽の例   焼きおにぎり、にくまん・あんまんセット、牛丼 など
      3)その他、量が多い時はハーフ食、主食量が合わない時は主食量の変更、口内炎があるとき、少しでもしみない食事が欲しい(なめらか食)など、食事でご心配事がありましたら、病棟看護師、栄養士にご相談ください。

      チャレンジメニュー、チョイスメニュー


      チャレンジメニュー全粥以上あっさり、こってり


      チャレンジメニュー全粥以上お手軽
  • 配膳時間
     朝食7時、昼食12時、夕食6時にベッドサイドに配膳されます。
     その他、胃切除術後、食道術後では5回食としての補食、検査等での遅延食を10時と15時に提供しています。
  • デイルームでお食事ができます。
     ご自身で病室から食事を運べる患者さんは、各階にあるデイルームでお食事をとっていただくことができます。看護師にご相談ください。(現在感染拡大防止のため中止しています)
  • 調理は、ニュークックチルシステムを採用しています。
     給食は、安全に、衛生的に調理、盛り付け、配膳の工程を経て、患者さんお一人おひとりのベッドサイドに届けられます。
     調理後は、加熱調理後2時間以内に召し上がっていただく決まりがあります。(大量調理施設衛生管理マニュアル平成9年3月24日付け衛食第85)当院では、加熱後、速やかに召しあがっていただけるようニュークックチルシステムを平成25年11月から採用しました。
ニュークックチルシステムとは
 通常の方法で調理した料理を急速冷却(加熱調理後90分以内に芯温3度まで冷却)し、チルド(0~3℃の低温)の状態で一定期間保存します。提供予定に合わせて保冷状態を保ちながら盛り付け・トレイメイク(医師の指示栄養量、アレルギー及び禁止食材などの患者さん個々の情報に合わせて主食、おかずをトレーにセットすること)を行い、病棟でカート(配膳車)ごと再加熱を行ない、食事を提供するシステムです。
 配膳は再加熱から15分後に開始します。

急速冷却機 ブラストチラー
病棟の再加熱カート
メリット
  • 冷たい料理は冷たく、温かい料理は、温かい状態で患者さんに届けられます。
  • 加熱後、細菌汚染の危険性が少なく、安全に食事を提供できます。
  • あらかじめ料理を保存しているため、患者さんの希望に対応しやすくなりました。
デメリット

加熱食品は、食器ごと温められるため、ヒレカツの付け合せのせんキャベツや、風味づけのためのレモンは、別の皿に盛り付けなくてはなりません。イメージした盛り付けと異なる場合があります。

栄養指導

  • 個別指導(外来・入院)
     ご自宅でも食事療法が必要な患者さんには医師の指示のもとに、予約制で管理栄養士が個別栄養指導を行っています。
    1. 場所:1階 栄養相談室
    2. 指導時間:30分程度
    3. 個別栄養指導日:月曜日から金曜日
    4. お願い
      1. ・入院患者さんは病室でお待ちください。
      2. ・外来患者さんは予約時間前に、再来機にカードを通し、予約票を受け取ったら、1階 栄養相談室までおいでいただき、前でお待ちください。呼び出しカードでの呼び出しを行っています
  • 入院中に治療食を必要とする患者さんには、入院中から食事内容の理解を深めるためベッドサイドでの栄養指導を行っています。

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