放射線治療は放射線治療科医師をはじめとする各科医師、診療放射線技師、医学物理士、看護師が共同して行います。各専門分野での知識・技術が最良の放射線治療に繋がるように連携・協力し合いながら業務を進めていますので、当科で治療を希望する、もしくは治療している患者様は安心して治療を受けてください。また、疑問や質問がございましたら小さなことでも遠慮せず医師や技師、看護師等の治療スタッフにお尋ねください。
がん治療の3本柱として、手術・化学療法・放射線治療が挙げられます。放射線治療は手術や化学療法と比較すると、体への負担や副作用が少なく体の機能や形態を温存することができるという特徴があり、ご高齢の方や手術を受けることができない方にも適応が可能な優れた治療法です。
放射線治療は大きく分けて外部照射と内部照射(密封小線源療法)の2つの治療法があります。
外部照射はリニアックと呼ばれる治療装置を用いて標的となる腫瘍に体の外から放射線を照射する治療法で、内部照射(密封小線源療法)は小さな容器に密封された微小な放射線源を体内に入れ病巣近傍から集中的に照射する治療法です。
放射線治療の治療計画は医師、医学物理士、診療放射線技師により精密に行われています。使用される治療装置は安全・安心な放射線治療を受けていただくため診療放射線技師、医学物理士による精度試験を毎日実施し常に高品質で管理されていますので、必要以上の線量や照射範囲以外へ放射線があたることはありません。
診療放射線技師:26名
放射線治療専門技師:8名
放射線治療品質管理士:5名
医学物理士:7名
放射線取扱主任者:5名
(重複者含む)
放射線治療を行う際に使用する装置は一般的にリニアック(Linear Acceleratorの略)と呼ばれ、当院は4台のリニアックを所有しています。
Trilogy (Varian Medical Systems社)
正常組織を避け病巣に限局して放射線を当てる強度変調放射線治療(IMRT)や、小さな照射範囲で病巣だけを狙って放射線を当てる定位放射線治療(SRT)といった高精度放射線治療を得意とする装置です。Clinac iX(Varian Medical Systems社)
当院ではこの装置を2台有しており、通常の放射線治療やIMRTなどの高精度放射線治療を行っております。PRIMUS-M2(Canon社)
皮膚、頭頸部、乳腺などの治療に適しており、主に乳房に放射線治療を行っております。また、白血病等による骨髄移植の前処置として全身照射(TBI)もこの装置で行っています。ラルス室ではRemote After Loading System(RALS)遠隔操作式小線源装置を用いた治療を行います。この治療では病巣内に挿入した治療器具(アプリケータ)内に放射線源(イリジウム192)を遠隔操作で導入し、病巣に限局して放射線を当てる腔内照射や組織内照射を行います。アプリケータ挿入後、治療室内のCTで撮影した画像を元に治療計画を立てるので順応性のある放射線治療が特徴です。
マイクロセレクトロン
(Nucletron社製 HDR)
(左)CT装置(Canon社製 Aquilion LB)
(右)X線透視装置(Canon社製 LX40)
Q. 放射線って痛くないですか?
放射線があたることによる、痛みや熱さはありません。
Q. 体にある印って消してもいいですか?
CT撮影の際にお体に書かせて頂いた印は、消さないようにお願いいたします。また、治療初回の日に新たにいくつかの印を書かせていただきます. 治療が始まってからは毎日お会いいたしますので, 印が薄くなったらその都度書かせていただきます。
Q. お風呂には入っていいですか?
お風呂に入って頂くのはかまいませんが、体にある印は消さないようにお願いいたします。
Q. 放射線治療で髪の毛は抜けますか?
頭に照射を行った場合には、治療2〜3週目で毛髪が抜けることがありますが、それ以外の部位で放射線の直接的な影響により頭髪が抜けることはありません。
Q. どの病気も放射線の量は一定なのですか?
放射線を照射する部位や病気の進行具合等で照射される放射線の量は異なります。詳しくは、担当の医師にお尋ねください。
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