がん診療連携拠点病院

がん診療連携拠点病院について

がんセンター外観イメージ

全国どこでも、「質の高いがん医療」を提供することを目指して、2007年4月に施行されたがん対策基本法に基づいて、都道府県知事による推薦をもとに、厚生労働大臣が指定した病院です。神奈川県では、都道府県がん診療連携拠点病院(1施設)と地域がん診療連携拠点病院(21施設)の2種類が存在しています。詳しくは、厚生労働省ホームページ「がん診療連携拠点病院の整備に関する指針」をご覧ください。

地域がん診療連携拠点病院の役割

二次医療圏の医療機関の連携の中心となり、地域全体に質の高いがん医療を提供する役割を担っており、全国で456病院(令和5年4月1日現在)が指定されています。
診療体系や診療従事者、医療施設、研修体制、情報提供体制などの指定要件が設けられているほか、化学療法や放射線治療の専門的医療、緩和ケア、集学的治療、クリティカルパス、セカンドオピニオン、医療連携、緩和ケアチーム、相談支援センターを整備することなども求められています。

二次医療圏とは、一般的な入院医療への対応ができるように、市町村を超えて設定された圏域のことです。くわしくは神奈川県のホームページをご覧ください。

都道府県がん診療連携拠点病院の役割

がん診療の質の向上及び医療機関の連携協力体制の構築に関し、各都道府県の中心的な役割を担う病院です。都道府県がん診療連携拠点病院は、地域がん診療連携拠点病院の要件に加えて、がん医療に携わる医療従事者等を対象とした研修の実施や、情報提供、症例相談及び診療支援を行うこと、都道府県がん診療連携協議会の設置・運営などが求められています。

神奈川県がん診療連携指定病院について

2011年4月より、神奈川県におけるがん医療水準の向上を図り、県民に安心かつ適切ながん医療を提供することを目的に、診療体系や診療従事者、医療施設、研修体制、情報提供体制などの水準が、地域がん診療連携拠点病院と同程度に達している病院を、「神奈川県がん診療連携指定病院」として知事が独自に指定しております。県内で10病院(2023年4月1日現在)が指定されています。

県内のがん診療連携拠点病院・神奈川県がん診療連携指定病院の一覧

A:都道府県がん診療連携拠点病院
B:地域がん診療連携拠点病院
C:神奈川県がん診療連携指定病院

二次
医療圏
名称 A B C
横浜

独立行政法人 労働者健康福祉機構 横浜労災病院

(港北区)

昭和大学横浜市北部病院

(都筑区)

恩賜財団 済生会横浜市東部病院

(鶴見区)

昭和大学藤が丘病院

(青葉区)

神奈川県立がんセンター

(旭区)

横浜市立市民病院

(神奈川区)

一般財団法人神奈川県警友会 けいゆう病院

(西区)

独立行政法人国立病院機構 横浜医療センター

(戸塚区)

公立大学法人横浜市立大学附属病院

(金沢区)

横浜市立みなと赤十字病院

(中区)

公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター

(南区)

国家公務員共済組合連合会 横浜南共済病院

(金沢区)

恩賜財団 済生会横浜市南部病院

(港南区)

川崎北部

聖マリアンナ医科大学病院

(宮前区)

医療法人社団三成会 新百合ヶ丘総合病院

(麻生区)

川崎南部

川崎市立井田病院

(中原区)

独立行政法人労働者健康安全機構 関東労災病院

(中原区)

川崎市立川崎病院

(川崎区)

横須賀・
三浦

国家公務員共済組合連合会 横須賀共済病院

(横須賀市)

湘南鎌倉総合病院

(鎌倉市)

湘南東部

藤沢市民病院

(藤沢市)

茅ヶ崎市立病院

(茅ヶ崎市)

湘南西部

東海大学医学部付属病院

(伊勢原市)

国家公務員共済組合連合会 平塚共済病院

(平塚市)

平塚市民病院

(平塚市)

県央

大和市立病院

(大和市)

社会医療法人 三思会 東名厚木病院

(厚木市)

厚木市立病院

(厚木市)

相模原

神奈川県厚生農業協同組合連合会 相模原協同病院

(緑区)

北里大学病院

(南区)

独立行政法人国立病院機構 相模原病院

(南区)

県西

小田原市立病院

(小田原市)

神奈川県がん診療連携協議会におけるPDCAサイクルについて

医療の質を評価・改善する方法の一つとして、PDCAサイクルがあります。
PDCAサイクルとは、Plan(計画)→Do(実施)→Check(確認、評価)→Act(処置、対策)→Plan(計画)→・・を繰り返し行うことによって、医療サービスの向上に活用する方法です。
神奈川県においても、専門分野ごとに、相談支援部会、院内がん登録部会、緩和ケア部会、がん薬物療法部会を設置し、各部会において、年度ごとに計画を立て、達成状況の確認と改善策を検討しています。また、各部会のPDCAの取り組みを、PDCAサイクル推進部会で相互評価・情報共有し、フィードバックできる体制を整えております。

神奈川県立がんセンター キャンサーボード

神奈川県立がんセンターでは、ひとりひとりのがん患者さんに合った適切な医療を提供するために、専門医師だけでなく、がん医療に携わる様々な医療スタッフが参加して多角的に検討するキャンサーボードを設置しています。

  • 定期キャンサーボード(臓器・分野別)
    臓器・分野別毎に、診療科の垣根を越えて、診断・治療について横断的に検討を行うために、関係診療科を中心に毎週(もしくは1~2回/月)定期的に開催しています。

    神奈川県立がんセンター 定期キャンサーボード一覧

  • 臨時キャンサーボード
    定期キャンサーボード(臓器・分野別)だけでは解決困難な症例・事案について検討するため、必要に応じて随時開催しています。
  • 総合キャンサーボード
    事例検討にとどまらず講義等も含め、院内外の医療関係者を対象とし、年に数回開催しています。
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