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当科は令和3年(2021年)4月1日に新設されました。感染症内科部長は感染制御室室長を兼任しています。現下のコロナ渦において、まさに感染症対策の重要性の認識が当院のみならず社会全体に広がっています。私どもは以下にご紹介するような活動を通して当院における安心・安全ながん治療の充実に貢献して参ります。
感染症内科部長
築地 淳つきじ じゅん
当院における患者さんは、原疾患となる“がん”進行により外的から身を守る免疫機能が低下することがしばしばあります。さらに、治療に用いられる「殺細胞性」と呼ばれる抗癌剤の投与、あるいは放射線性治療による照射野内では、「がん細胞」のみならず正常細胞にも強い影響を及ぶために、免疫担当細胞がダメージを負い易くなります。また近年、開発された「免疫チェックポイント阻害薬」も免疫機能に悪影響を与えることがあり、これらの結果として免疫機能がさらに低下してしまう場合があります。このような状況では、普段では考えられないような病原体が容易に体内に侵入、増殖して「感染症」を起こし易くなってしまい、がん治療を進めていく上での障害となってしまうこともあります。さらに、がんを取り除くための外科的治療(手術)に感染症が合併する場合もあります。感染症を起こす病原体には様々な種類(ウイルス、細菌(バクテリア)、真菌(カビ)など)があるため、病原体を特定し、効率良く制御できるような治療薬(いわゆる「抗生物質」もこの範疇に含まれる)を適切に選択投与することが、感染症の治療を進める上でとても大切です。当科は、がんセンター各診療科における患者担当医からの感染症治療に関わる相談(コンサルテーション)を随時受け付けており、より早く感染症を改善させて元来のがん治療がスムーズに遂行されるようにサポート(診療支援)を行っています。現時点では、診療支援は院内患者に限定しています。詳細は診療科の担当医にお尋ねください。
このような診療支援に加えて当科は当院「感染制御室」と一体となり、感染制御チーム(ICT)の中心的存在としての活動を通して、入院患者さんが安心して治療に集中するための療養環境整備の活動も行っています。具体的には、薬剤が非常に効きにくい「多剤耐性菌」による感染が院内でまん延しないようスタッフの教育(手指消毒や感染経路別予防策などの推進)、発生状況の監視(モニター)、あるいは抗菌薬適正使用チーム(AST)の推進活動を通してそもそも多剤耐性菌が発生しにくくする、などです。さらに、社会を揺るがしている現下の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の悪影響を及ばぬように、がん患者さんが元来の治療に専念するための活動を行っています。さらに不幸にして当院かかりつけ患者さんがCOVID-19に罹患してしまった場合でも、入院された場合の治療(中和抗体薬やウイルス増殖抑制剤など)をサポートを行っています。また、当院は神奈川県の抗体治療拠点病院に指定されており、県下から当院に入院されたCOVID-19患者さんの治療も行っています。
つきじ じゅん
築地 淳
部長
卒業年次:平成5年卒
卒業大学:島根医科大学
【専門医/認定医】
・日本感染症学会 感染症専門医 ・日本呼吸器学会 呼吸器専門医 ・日本アレルギー学会 アレルギー専門医 ・日本感染症学会 指導医 ・日本呼吸器学会 指導医 ・がん治療認定医機構 認定医 ・日本化学療法学会 認定抗菌薬指導医
診療科等 | 外来 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
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感染症内科 禁煙外来 |
C | 築地淳(AM) |
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