所長ごあいさつ

当研究所は、成人病センターから「がんセンター」ができた1986年(昭和61年)に設置されました。現在は、5研究学部体制を基盤に研究を進めています。がん研究は今、世界中が積み重ねてきた研究成果を患者さんの治療に積極的に活用するフェーズに入っています。その代表例が、がんの分子標的治療薬や先進的な免疫療法であり、がんゲノム医療の展開です。更に、それぞれの患者さんに最適な治療を提供する個別化医療の時代を迎えています。それでも、残念ながら、まだまだ充分では無いことはご存じの通りです。がんの研究では、基礎的な研究から、がん医療の現場にその成果を導入するための橋渡し研究(トランスレーショナル研究)、臨床現場に導入された後で生まれた課題を解決するための基礎的な研究(逆橋渡し研究)のサイクルが、適切に効率良く回っていることが重要です。がん専門病院に併設された研究所の重要性が益々高まっています。

私達は、病院と密に連携して、患者さんから同意を得て頂いたがん組織や血液などを、直ぐに、あるいは、一旦、凍結保存してバイオバンク(生体試料センター)に収集して、研究に活用しています。

臨床研究所の職員全員が一丸となって、よりよいがん医療の開発に向けた研究を推進しています。皆様のご支援とご協力をお願い申し上げます。

臨床研究所 所長

宮城 洋平

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