当研究所について
研究所長あいさつ

ごあいさつ

臨床研究所長 宮城 洋平

臨床研究所長 2018年6月1日より神奈川県立がんセンター臨床研究所の所長を拝命致しました。
 がん研究は、今まさに、がんの本態解明に挑む基盤的な研究から、これまで積み上げられてきたその成果を、がんの予防・診断・治療に直接的に活用する研究が開花し、研究と先進的ながん医療は併走し、相互に補完しあいながら進歩する時代が到来しています。がんゲノム研究・医療がその良い例です。個々のがん患者に対して実施される「がんゲノム検査」から得られる膨大な情報は、未だそのほんの一部しか治療に活かすことはできませんが、その情報は、患者の臨床情報と共にデータベース化し継続して研究されることで、随時がん治療に還元されていきます。一方で、次世代シークエンサーに代表される網羅的な解析技術、1細胞分析技術に代表されるより精細な解析技術、ゲノム編集技術等の新規研究技術、数理科学等の異分野との融合は、トランスオミックスの各分野で発展し、がん研究そのものに大きな変革をもたらしています。がんの本態解明は、まだまだ道半ばです。新しい技術を縦横に駆使したこれまでと異なる視点に立った研究は、がんの予防・診断・治療の進歩に貢献することは疑う余地がありません。
 1986年にスタートした臨床研究所は、現在、がん生物学部、がん分子病態学部、がん治療学部、第4のがん治療として急速に進歩を続けるがん免疫療法の研究を専門に担当すべく2013年に新設されたがん免疫療法研究開発学部と、がん予防・情報学部の、5研究学部体制で研究を進めています。各研究学部は、がん専門病院に付置された研究所として、身近にある臨床の現場と密接に連係し、当がんセンターの臓器横断的バイオバンク(生体試料センター)を活用し、また、連係大学院を組む横浜市立大学大学院を始め、県内外の様々な大学・研究機関や企業との積極的な共同研究も通じて、がんのトランスレーショナルリサーチに重点を置いて研究を推進しています。がん治療学部に独立させた「先端的がん医療開発支援ユニット」では、神奈川県立がんセンターにおける、ゲノム医療などの先進的な治療の実施を具体的に支援することに特化、注力しています。一方で、新規のがん診断・治療開発の突破口を開くような基盤的な研究成果を世界に発信していくことも、臨床研究所の重要な役割の一つとして取り組んでいます。
 臨床研究所の職員全員が一丸となって、「高度・専門医療等の提供、地域医療の支援等を通じて、県内医療水準の向上を図り、もって県民の皆様の健康の確保及び増進に寄与する」という神奈川県立病院機構が担う使命を果たすべく、研究を推進して参ります。何卒、皆様のご支援とご協力をお願い申し上げます。

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