令和5年度 神奈川県立がんセンター 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 0 36 147 328 934 2,090 2,816 3,938 1,340 71
定義:
10歳刻みの年齢階級別患者数で、90歳以上は1つの階級として設定しています。
年齢は、入院した時点での年齢で集計しています。
10未満の場合は、-(ハイフン)で記入しています。

解説:
当院は、都道府県がん診療連携拠点病院として、幅広い年齢層の患者さんに集学的治療を行っています。
2023年4月から2024年3月までに退院した患者さんのうち、70歳代の患者さんが最も多く、次いで60歳代、50歳代が続きます。
また、10歳未満における悪性腫瘍の診療は、当機構の神奈川県立こども医療センターで行っているため、患者数は0となっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
血液・腫瘍内科(腫瘍)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x0xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 なし 68 7.71 9.08 4.41% 69.59
130030xx99x9xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 9(ブレンツキシマブ ベドチン・ポラツズマブ ベドチン)あり 46 9.63 12.88 0.00% 66.20
130030xx97x50x 非ホジキンリンパ腫 手術(輸血,植込型カテーテル等)あり 手術処置等2 5(リツキシマブ+フィルグラスチム)あり 定義副傷病 なし 40 21.53 29.83 0.00% 57.98
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4(リツキシマブ)あり 38 7.68 9.62 0.00% 64.58
130030xx99x5xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術処置等2 5(リツキシマブ+フィルグラスチム)あり 37 18.49 19.61 0.00% 62.32
解説:
2023年度血液・腫瘍内科(腫瘍)では、悪性リンパ腫で化学療法を受けられた患者さんが多く、特にリツキシマブ注を含んだ療法(3位~5位)が多くなっています。
1位は内科的治療を受けられた患者さん、2位はアドセトリス注またはポライビー注療法を受けられた患者さんとなっています。

当科は主に悪性リンパ腫や形質細胞腫瘍の薬物治療(抗がん剤治療~自家移植まで)を行っています。病理診断科との合同カンファレンスによる質の高い病理診断に基づき、最適な治療方針を決定しています。標準治療法に加え、医師主導臨床試験や企業治験による新規治療法や薬剤の開発にも取り組んでいます。
また、治療法が確立していない原発不明がんなどの難治性がんの診療も担当しており、そのような場合は、他の診療科の医師や専門薬剤師、専門看護師等が集まって治療方針を話し合う"キャンサーボード"を開催し、治療方針を検討しています。
内分泌外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術  手術処置等1 なし 71 5.68 7.94 0.00% 54.32
100020xx99x2xx 甲状腺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 2(I131内用療法)あり 46 3.48 5.83 0.00% 62.89
03001xxx0200xx 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術処置等1 なし 手術処置等2 なし 10 6.00 12.84 0.00% 64.60
100130xx97x0xx 甲状腺の良性結節 あり 手術処置等2 なし - - - - -
100020xx970xxx 甲状腺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術処置等1 なし - - - - -
解説:
患者数が10未満の数値は「-」としています。
※全国共通の集計方法で集計しているため反映されていないデータがあります。

2023年内分泌外科は、甲状腺がんで悪性腫瘍手術を受けられた患者さんが最も多く、I131内用療法を受けられた患者さんが続きます。
手術内容は、縦隔郭清や多臓器合併切除などの拡大手術の比率が高く、多くの手術はクリニカルパスを導入しています。

当科では、甲状腺がんの進行症例に対する拡大手術に加えて、病勢進行分化がんや未分化がんに対する分子標的薬の治療、甲状腺腫の大きなバセドウ病や副甲状腺疾患の外科的治療も行っています。
骨軟部腫瘍外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070041xx01x00x 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術 手術処置等2 なし 副傷病なし 82 9.18 16.72 0.00% 63.15
070041xx97x00x 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) その他の手術あり 手術処置等2 なし 副傷病 なし 46 5.30 9.09 0.00% 51.24
070041xx99x3xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 手術なし 手術処置等2 3(化学療法あり 放射線療法なし)あり 29 7.55 8.58 0.00% 48.52
070041xx99x0xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 手術なし 手術処置等2 なし 23 5.35 7.34 4.35% 55.83
070041xx97x3xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) その他の手術あり 手術処置等2 3(化学療法あり、放射線療法なし)あり 19 7.53 19.28 0.00% 54.53
解説:
2023年度骨軟部腫瘍外科では、悪性軟部腫瘍で四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術を受けられた患者さんが最も多く、次いで悪性軟部腫瘍(疑い)でその他の手術(四肢・躯幹軟部腫瘍手術等)を受けられた患者さん、悪性軟部腫瘍で化学療法を受けられた患者さんが続きます。
重粒子線治療を受けられた患者さんも大勢いらっしゃいますが、外来で実施しているため、この表には含まれていません。

当科では主に四肢・体幹部に発生する骨軟部腫瘍を担当していますが、サルコーマセンターとして後腹膜などより稀少部位発生の肉腫の治療も積極的に対応しております。。
また化学療法・重粒子線治療の効果も、関連する科と連携をとり実施しております。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx05xxxx 乳房の悪性腫瘍 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) 33 3.88 7.47 0.00% 53.36
090010xx04xxxx 乳房の悪性腫瘍 組織拡張器による再建手術(一連につき) 乳房(再建手術)の場合 - - - - -
090010xx97x0xx 乳房の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2 なし - - - - -
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術 等 手術処置等2 なし - - - - -
解説:
患者数が10未満の数値は「-」としています。
※全国共通の集計方法で集計しているため反映されていないデータがあります。

形成外科では、癌手術後の再建術、特に乳がんに対する乳房再建を受けられた患者さんが大半を占めています。
主担当科のデータに含まれてしまう場合もあるため、この表には表示されていませんが、2023年度は下記の件数を施行しております。

ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後):45件
組織拡張器による再建手術(一連につき)(乳房(再建手術)の場合):45件

当科の特性上、直接患者さんを紹介いただくことはほとんどありませんが再建手術等を通じて、他科の手術を支えているだけではなく、患者さんのQOLの向上に努めております。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010010xx03x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術処置等2 なし 副傷病なし 16 20.19 20.70 18.75% 60.50
010010xx02x0xx 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術+術中血管等描出撮影加算 手術処置等2 なし - - - - -
010010xx9908xx 脳腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 8(テモゾロミド等)あり - - - - -
010050xx01x0xx 非外傷性硬膜下血腫 頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの) 硬膜下のもの 手術処置等2 なし - - - - -
010010xx03x10x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術処置等2 1(造影剤注入手技 動脈造影カテーテル法 主要血管の分岐血管を選択的に造影撮影した場合)あり 副傷病なし - - - - -
解説:
患者数が10未満の数値は「-」としています。
※全国共通の集計方法で集計しているため反映されていないデータがあります。

2023年度脳神経外科では、頭蓋内腫瘍摘出術(1位、2位)を受けられた患者さんが最も多く、皮下髄液貯留槽(オマヤ)留置術を受けられた患者さんが続きますが、DPC対象外のため表には反映されていません。がん性髄膜炎の脳圧亢進症状の症状緩和の目的でオマヤ留置術のほかに必要に応じて脳室腹腔シャント術、腰椎腹腔シャント術を行うこともあります。

当科では、脳原発性腫瘍(悪性細胞腫、膠芽腫、脳原発悪性リンパ腫等)ならびに転移性脳腫瘍の患者さんを対象に、手術・放射線・化学療法を中心におこなっております。脊索腫については、重粒子治療も選択肢の一つになっております。
脳血管障害は原則対応はしておりませんが、悪性腫瘍に伴うトルソー症候群は多く対応しております。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2 なし 副傷病なし 448 8.49 9.89 0.22% 69.60
040010xx01x0xx 縦隔悪性腫瘍、縦隔・胸膜の悪性腫瘍 縦隔悪性腫瘍手術 等 手術処置等2 なし 22 8.09 8.84 0.00% 60.09
040040xx97x01x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2 なし 副傷病あり - - - - -
040050xx97x0xx 胸壁腫瘍、胸膜腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2 なし - - - - -
040010xx97x0xx 縦隔悪性腫瘍、縦隔・胸膜の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2 なし - - - - -
解説:
患者数が10未満の数値は「-」としています。
※全国共通の集計方法で集計しているため反映されていないデータがあります。

2023年度呼吸器外科では、原発性肺がんや転移性肺がんの悪性腫瘍手術を受けられた患者さんが大半を占めています。次いで縦隔の悪性腫瘍の手術を受けられた患者さんとなります。

胸腔鏡による低侵襲手術を中心に、進行癌でも気管支・血管形成を併施して肺全摘を回避しています。当科は、呼吸器内科・放射線治療科・病理診断科との合同カンファレンス(キャンサーボード)で十分に検討した上で治療方針を決め、持てるすべての技術と知識をもって、個々の患者さんにとって最適で質の高い手術を行うことを目標とし、患者さんとご家族を心より支えます。
頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
03001xxx99x30x 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 3(化学療法あり、放射線療法あり) 定義副傷病 なし 78 10.67 19.54 0.00% 61.17
03001xxx0200xx 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術、頸部郭清術 等 手術処置等1なし 手術処置等2なし 50 10.76 12.84 0.00% 68.22
03001xxx97x0xx 頭頸部悪性腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2 なし 38 6.50 10.78 0.00% 66.00
03001xxx99x31x 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 3(化学療法あり、放射線療法あり)あり 副傷病あり 34 13.00 38.51 0.00% 62.62
03001xxx99x60x 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 6(セツキシマブ)あり 副傷病なし 34 2.24 7.38 0.00% 60.06
解説:
2023年度頭頸部外科では、頭頸部の悪性腫瘍に対して免疫チェックポイント阻害剤(ニボルマブ、ベムブロリズマブ等)による化学療法を受けられた患者さんが最も多いのですが、DPC対象外のため表には反映されていません。
DPC対象では、ブリブラチン等の化学療法と放射線療法を併用した患者さんが最も多く、頸部郭清術等の手術を受けられた患者さんが続きます。

頭頸部領域のがんでは手術、放射線治療(重粒子線治療含む)、化学療法(抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤など)が行われます。正確な診断で早期に発見すれば、機能障害を極力少なくすることができます。進行癌においても正しく診断し、手術やその他各種治療法のメリットとデメリットを考え最適な治療法を選択し、生活や仕事への復帰を目標とすることが大変重要な領域です。そのため、治療前には迅速かつ正確な診断に力を注ぎ、生活、仕事を続けること、復帰をスムーズに行うことを重視し、可能な限り入院期間を短くし、早い段階で外来治療に移行できるようにしています。
治療によって普段何気なく行ってきた呼吸・発声・嚥下機能のほか、味覚や嗅覚を喪失したり、外見容貌の変化をきたしたりすることも少なくありません。そのため早い段階から治療後の生活を考えて診療にあたる必要があります。治療法の選択のみならず、各種サポート体制などオーダーメイド的な部分も非常に重要になってきます。患者さんの声を聞き、病院内の様々な部門と力を合わせ、より良い医療を提供できるよう努めています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1(前立腺針生検) あり 169 2.93 2.44 0.00% 71.57
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術 等 150 10.29 11.19 0.67% 68.51
110200xx99xxxx 前立腺肥大症 等 手術なし 80 2.93 6.04 0.00% 68.60
110070xx03x20x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 2(化学療法)あり 定義副傷病 なし 66 5.98 6.59 0.00% 73.14
11001xxx01x0xx 腎腫瘍 腎(尿管)悪性腫瘍手術 等 手術処置等2 なし 65 9.77 10.08 0.00% 65.12
解説:
2023年度泌尿器科では、前立腺針生検を受けられた患者さん、生検によって発見された前立腺癌に対する手術を受けられた患者さんが大半を占めています。次いで、膀胱悪性腫瘍手術を受けられた患者さんが多くなっています。

泌尿器科は放射線治療部門、放射線診断部門、病理部門と連携した前立腺センターで前立腺がんの診療を行っています。このセンターでは数多くの前立腺生検を行い、ここから発見された前立腺癌および他院からご紹介いただいた患者さんに対し、手術支援ロボット「ダビンチ」を使用した腹腔鏡手術および重粒子線治療(外来治療のためここには掲載無し)を適応しており、全国平均より短期の入院期間で順調に退院できています。これは手術に伴う合併症が少なく、順調に回復、他院できることの結果と考えられます。 
他にも当科では膀胱腫瘍、腎臓がんなどにおいても、多くの患者さんに対し安全で効果の高い手術を提供できるよう心がけています。

婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術処置等2 なし 145 8.81 10.10 0.00% 58.18
120010xx01x0xx 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側)等 手術処置等2 なし 89 9.52 11.76 0.00% 60.56
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術処置等2 なし 81 2.43 2.96 0.00% 45.00
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 4(化学療法あり、放射線療法なし)あり 副傷病なし 75 3.76 4.18 0.00% 60.01
120010xx99x50x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 5(カルボプラチン+パクリタキセル 等)あり 副傷病なし 43 3.63 4.05 0.00% 64.58
解説:
2023年度婦人科では、子宮がんで悪性腫瘍手術を受けられた患者さんが最も多くなっています。子宮がんで免疫チェックポイント阻害剤(ベムブロリズマブ)の投与を受けられた患者さん、化学療法と放射線治療を受けられた患者さんが続きますが、DPC対象外のため表には反映されていません。次いで卵巣・子宮附属器のがんで手術を受けられた患者さんとなります。

内視鏡技術認定医・婦人科ロボット支援手術プロクターを中心とした診療体制で、根治性と低侵襲性を併せもった腹腔鏡下・ロボット支援下子宮悪性腫瘍手術を積極的に実施しています。また、卵巣・卵管・腹膜癌については根治術や分子標的薬等による治療に加え、薬剤選択に伴う遺伝子検査やリスク低減予防的卵巣卵管切除術、がんゲノム診療科と協力した遺伝子パネル検査を行っています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 4(化学療法あり、放射線療法なし)あり 定義副傷病 なし 168 5.08 8.33 0.00% 66.63
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 なし 71 10.41 13.59 2.82% 69.37
040040xx99080x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 8(ラムシルマブ、ベバシズマブ)あり 副傷病なし 38 3.53 8.65 0.00% 61.18
040040xx9903xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 3(化学療法あり、放射線療法あり)あり 30 12.63 26.28 0.00% 62.87
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 5(カルボプラチン+パクリタキセル 等)あり 28 5.14 18.83 0.00% 72.25
解説:
2023年度呼吸器内科では、呼吸器の悪性腫瘍に対して免疫チェックポイント阻害剤(ニボルマブ、ベムブロリズマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ)による化学療法を受けられた患者さんが最も多いのですが、DPC対象外のため表には反映されていません。
DPC対象では、個別分岐のない化学療法を受けられた患者さんが最も多く、次いで疼痛コントロール等で化学療法を実施しなかった患者さんが続きます。

当科では、肺がん、胸腺腫などの縦隔腫瘍、胸膜中皮腫など胸郭内に発生した悪性腫瘍の患者さんを対象に、その診断と化学療法、分子標的治療、放射線治療を含めた治療を行っています。
がん遺伝子やバイオマーカー検査を十分に行ったうえで、患者さんに最適な治療を選択します。様々な治験・臨床研究を行っており、治療選択肢が多く、最新の治療を受けられるのが特徴です。
また治療においては、呼吸器外科・放射線診断・IVR科・放射線治療科と連携しチーム医療を実践しています。
血液・腫瘍内科 (血液)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術処置等2 2(化学療法)あり 26 30.73 36.19 0.04 43.35
130010xx99x0xx 急性白血病 手術なし 手術処置等2 なし 22 9.91 7.81 0.00 54.68
130010xx97x9xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 9(アザシチジン+ベネトクラクス)あり 13 36.54 34.93 0.08 53.77
130010xx99x2xx 急性白血病 手術なし 手術処置等2 2(化学療法)あり - - - - -
130010xx99x9xx 急性白血病 手術なし 手術・処置等2 9(アザシチジン+ベネトクラクス)あり - - - - -
解説:
患者数が10未満の数値は「-」としています。
※全国共通の集計方法で集計しているため反映されていないデータがあります。

2023年度血液内科では、造血幹細胞移植を受けられた患者さんが一番多くいらっしゃいますが、DPC対象外のため表には反映されていません。
化学療法+輸血を受けられた患者さん、化学療法を受けられた患者さんが続きます。

当科は急性白血病や骨髄異形成症候群といった造血器悪性疾患を対象としています。急性白血病の治療(化学療法)は日本成人白血病治療共同研究グループ(JALSG)で研究されている治療方法を基本にしています。
また、近年は急性白血病の治療にも分子標的薬が続々と導入されており、当科でも積極的に分子標的治療を行っています。
しかしながら、化学療法のみでは根治が望めない患者さんもいますので、造血幹細胞移植を積極的に行い、白血病の治癒を目指した総合的治療を行っています。
消化器内科 (消化管)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 109 6.09 7.61 0.00% 72.16
060010xx04xx0x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 内視鏡的食道粘膜切除術 等 副傷病なし 80 6.00 8.63 0.00% 69.15
060020xx9907xx 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 7(ラムシルマブ)あり 40 3.30 6.49 0.00% 67.80
060035xx05xx0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病なし 36 5.39 3.86 0.00% 69.53
060030xx99x30x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術処置等2 3(化学療法あり、放射線療法なし)あり 副傷病 なし 35 6.83 6.17 0.00% 69.03
解説:
2023年度消化器内科(消化管)では、胃がんで内視鏡的切除術を受けられた患者さんが最も多く、次いで、食道がんで内視鏡的切除術等を受けられた患者さん、胃がんでサイラムザ注の化学療法を受けられた患者さんが続きます。

当科は、食道がん・胃がん・大腸がんを中心に検査・治療を行っています。
当科が窓口となり検査を行い、外科や放射線科とも協議の上、内視鏡治療、手術、化学療法や放射線治療といった方針を決定いたします。
内視鏡治療の適応となる患者さんに対しては、内視鏡治療(ESDやEMR)を安全かつ迅速に行っています。
外科的手術の適応となる患者さんには、内視鏡を含む術前検査を精密かつ正確に行い、外科に紹介します。
癌が進行し切除不能となった患者さんについては、緩和ケアをベースにしつつ治験参加を含む薬物療法を積極的に検討します。

2024年度からは、消化器内科(内視鏡)を新設しました。
検査については消化器内科(消化管)、消化器内科(内視鏡)の両科で担当します。
また薬物療法はこれまで通り消化器内科(消化管)が担当しますが、内視鏡治療は消化器内科(内視鏡)を中心に実施します。
消化器内科 (肝胆膵)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
06007xxx9905xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 5(パクリタキセル アルブミン懸濁型)あり 215 3.71 7.32 0.47% 67.38
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 内視鏡的胆道ステント留置術 等  手術処置等2 なし 副傷病なし 201 4.00 8.75 0.00% 70.84
06007xxx97x0xx 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2なし 187 8.11 11.65 1.07% 71.05
06007xxx9910xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術処置等1 (生検法 等) あり 手術処置等2 なし 185 2.75 4.24 0.00% 68.88
06007xxx97x8xx 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2 8(イリノテカン塩酸塩 リボソーム製剤)あり 126 7.94 10.83 0.00% 67.47
解説:
2023年度消化器内科(肝胆膵)では、パクリタキセル アルブミン懸濁型による化学療法を受けられた患者さんが最も多く、胆管狭窄や胆管炎に対してステント留置術等を受けられた患者さんが続きます。

当科では、肝臓、胆道、膵臓領域の腫瘍の患者さんを対象に、精査、加療を行っております。
個々の患者様に最良で最新の治療を提供するとともに、従来からの治療法はもちろん、新薬開発・新薬治療(治験、臨床試験を含む)にも重点をおいて、新しい治療の可能性をお示ししています。
消化器外科、放射線治療科とも密な連携をとっており、外科的手術や放射線治療も積極的に行っております。
消化器外科 (胃食道)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx02xx0x 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術 等 93 14.85 18.01 0.00% 68.87
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術処置等2 4(化学療法あり、放射線療法なし)あり 定義副傷病 なし 36 8.39 8.67 0.00% 66.75
060010xx02xx0x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 胸腔鏡下食道悪性腫瘍手術 頸部、胸部、腹部の操作によるもの 等 副傷病なし 33 26.48 29.25 0.00% 64.42
060010xx99x41x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術処置等2 4(化学療法あり放射線療法なし)あり 定義副傷病 あり 20 11.35 14.75 0.00% 64.40
060020xx9904xx 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 4(パクリタキセル、ドセタキセル)あり 16 2.19 5.28 0.00% 64.63
解説:
2023年度消化器外科(胃食道)では、胃がんで胃切除術を受けられた患者さんが最も多く、次に食道がんの手術の前などに化学療法を受けられた患者さんが続きます。食道の悪性腫瘍に対してオプジーボ、キイトルーダ注等による化学療法を受けられた患者さんが2番目に多いのですが、DPC対象外のため表には反映されていません。

当科は、胃・食道がん及びGISTに対する診療を行っております。
ほとんどの手術症例で、胸腔鏡、腹腔鏡治療、ロボット支援手術などの低侵襲手術を行っていること、胃をできるだけ残す手術を行っていること、胃と食道の境界領域の治療を多数行っていることを特徴としています。
消化管内科や放射線治療科と協力し、内視鏡治療/化学療法/手術療法/放射線療法など様々な治療を組み合わせた集学的治療や治験などを通して、それぞれの患者さんに最善、そして、諦めない治療を提供しています。
消化器外科 (大腸)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術 等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 81 14.15 15.12 1.23% 66.81
060035xx99x5xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 5(オキサリプラチン、フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム+オキサリプラチン+イリノテカン塩酸塩)あり 30 2.57 4.18 0.00% 61.33
060040xx0200xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍  腹腔鏡下直腸切除・切断術 等  手術処置等1なし 手術処置等2なし 28 13.89 14.80 0.00% 63.21
060040xx04xx0x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 人工肛門閉鎖術 等 副傷病なし 25 12.32 12.33 0.00% 65.84
060035xx97x0xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2 なし 23 12.91 14.36 0.00% 65.61
解説:
2023年度消化器外科(大腸)では、結腸がんで腹腔鏡下結腸切除術を受けられた患者さんが最も多く、次いで結腸がんでオキサリプラチン注等による化学療法を受けられた患者さん、直腸がんで腹腔鏡下直腸切除・切断術を受けられた患者さんが続きます。
このデータはDPCコーデイングによる集計であり年間手術症例数は反映されていません。

当科では、遠隔転移を伴う大腸がんに対して、薬物療法および手術による集学的治療を行っており、患者さんに寄り添ったあきらめない医療を提供しています。
また直腸がんに対するロボット支援手術、遺伝性が疑われる若年性大腸がんなどの治療も得意とし、多くの治験、臨床試験に参加しており保険診療以上のより先進的な治療も提供しています。
消化器外科 (肝胆膵)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
06007xxx011xxx 膵臓、脾臓の腫瘍 膵頭部腫瘍切除術 血行再建を伴う腫瘍切除術の場合等 手術処置等1(腸瘻造設術 等) あり 58 21.10 35.84 0.00% 68.12
060050xx02xxxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝切除術 部分切除 等 52 10.85 14.28 0.00% 65.35
06007xxx010xxx 膵臓、脾臓の腫瘍 膵頭部腫瘍切除術 血行再建を伴う腫瘍切除術の場合 等 手術処置等1 なし 40 13.33 24.37 0.00% 71.08
06007xxx97x0xx 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2 なし 22 8.05 11.65 0.00% 72.73
060060xx021xxx 胆嚢、肝外胆管の悪性腫瘍 膵頭部腫瘍切除術等 手術処置等1(腸瘻造設術 等) あり 16 22.69 42.04 0.00% 72.25
解説:
2023年度消化器外科(肝胆膵)では、膵頭部腫瘍切除術+腸瘻造設術を受けられた患者さんが最も多く、次に肝切除術を受けられた患者さん、膵体尾部腫瘍切除術を受けられた患者さんが続きます。
いずれも、全国平均よりも短い入院期間となっています。

当科は肝胆膵(十二指腸)領域の悪性腫瘍の外科的治療を担当し、最新のエビデンスに基づいた質の高い手術を、安心・安全に提供することを心がけています。また、標準治療法に加え、より良い治療の確立のために有力な多施設共同臨床試験に積極的に参加しています。
肝胆膵領域のがんは難治性で、集学的治療が必要なので、内科、放射線治療科と定期的にカンファレンスを行い、患者さんに最適な治療を選択しています。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術等 手術処置等1 なし  270 9.33 9.88 0.00% 59.97
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 112 5.21 5.64 0.00% 60.51
090010xx99x40x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 4(ゲムシタビン塩酸塩、パクリタキセル 等)あり 副傷病なし 78 2.00 3.51 0.00% 54.90
090010xx99x30x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 3(化学療法あり、放射線治療なし)あり 副傷病なし 66 2.02 5.68 0.00% 54.42
090010xx99x80x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 8(ペルツズマブ 等)あり 副傷病なし 43 2.00 3.55 0.00% 57.49
解説:
2023年度乳腺外科は、乳がんの乳房切除術等を受けられた患者さんが最も多く、次いで乳がんの部分切除術(腋窩郭清を伴わないもの)、ゲムシタビン、パクリタキセル、エンドキサン注等の化学療法を受けられた患者さんが続きます。

当科では、診断から手術・薬物療法まで一貫して行っており、チーム医療を目指しています。また、乳がん治療の進歩と患者さんに新しい治療を提供するために治験・臨床試験に参画しています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 162 43 34 53 31 125 1 7,8
大腸癌 43 59 86 72 97 149 1 7,8
乳癌 204 251 83 11 24 134 1 7,8
肺癌 234 62 167 156 53 306 1 6.7,8
肝癌 19 58 46 36 41 181 1 7,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
定義:
5大がん(胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がん)について2023年度に入院治療を行った初発患者さんのUICC病期分類による延べ患者数および再発患者さんの延べ患者数を示しています。
例えば、1人の患者さんが3回入院していれば、患者数は「3」となります。
病期分類とは、がんがどれくらい進行しているかを意味し、Stage IからStage IVまであり、Stage IVが最も進行していることになります。
「初発」とは、自施設でがんの診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した場合で、「再発」とは、自施設・他施設を問わずに初回治療が完了した後、自施設にて患者さんを診療した場合や、治療がん寛解後に再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合をいいます。
※病期分類基準の1は、「UICC TNM分類」に基づいたものです。

解説:
当院は、都道府県がん診療連携拠点病院として、悪性腫瘍の診断及び進行癌の集学的治療を行っておりますので、ステージも多岐に渡ります。
患者さんの個々の状況に最適・最善な医療とケアを提供できるよう努めています。
再発患者さんが多くなっていますが、化学療法等の入院を繰り返しているためです。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 24 11.25 73.92
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
定義:
日常生活を送っている中で発症した市中肺炎のうち、入院契機病名および最も医療資源を投入した傷病名が肺炎、急性気管支炎であり、さらにその中でもICD-10コードがJ13~J18で始まるものに限定しています。(新型コロナウィルス性肺炎や間質性肺炎は含まれません。)
重症度分類は、A-DROPスコアの合計点数を用い、軽症(0点)、中等症(1~2点)、重症(3点)、超重症(4~5点、ただし、ショックがあればA-DROPスコアに関わらず超重症)の4段階で表記しています。

≪A-DROPスコア≫
1.男性70歳以上、女性75歳以上 (1点)
2.BUN 21mg/dL以上又は脱水あり (1点)
3.酸素飽和度 90%以下 (1点)
4.意識障害 (1点)
5.収縮期血圧 90mmHg以下 (1点)

解説:
当院は、がん専門病院ですので、成人市中肺炎の患者さんは、多くはありません。
患者数が多いのは、中等症になります。
中等症以外は患者数が10未満のため、数値は「-」としています。

脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 12 17.00 74.83 25.00%
その他 - - - -
定義:
DPCの医療資源を最も投入した傷病のICD10が、I63脳梗塞である症例を集計しています。

解説:
患者数が10未満の数値は「-」としています。
当院は、がん専門病院ですので、がんに伴う脳梗塞(トルソー症候群)を発症した患者さんが中心となります。
状況によっては、一旦がんの治療を中止し、他の連携施設での治療を行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
血液・腫瘍内科 (腫瘍)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 33 2.58 18.82 6.06% 57.45
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K9212ロ 造血幹細胞採取(一連につき)(末梢血幹細胞採取)(自家移植の場合) - - - - -
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) - - - - -
K6261 リンパ節摘出術(長径3センチメートル未満) - - - - -
解説:
患者数が10未満の数値は「-」としています。

腫瘍内科は薬物療法が主体のため本格的な手術は行いませんが、化学療法に有用な埋込型カテーテル設置術を33件施行しています。
内分泌外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術(切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)) 37 1 3.51 0.00% 54.95
K4633 甲状腺悪性腫瘍手術(全摘及び亜全摘(頸部外側区域郭清を伴わないもの)) 14 1.07 3.64 0.00% 59.07
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみの場合) 12 1 3.08 0.00% 50.67
K4634 甲状腺悪性腫瘍手術(全摘及び亜全摘(片側頸部外側区域郭清を伴うもの)) 12 1 4 0.00% 50.08
K4691 頸部郭清術(片側) - - - - -
解説:
2023年度乳腺内分泌外科は、進行再発甲状腺がんや未分化がんの治療を担っています。難治性の甲状腺がんの比率が多くなっており、時に声の神経(反回神経)が腫瘍に巻き込まれていることもありますが、形成外科と連携し神経の再建に努めております。甲状腺悪性腫瘍手術(切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの))を37件、甲状腺悪性腫瘍手術(全摘及び亜全摘(頸部外側区域郭清を伴わないもの))を14件、甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみの場合)を12件、甲状腺悪性腫瘍手術(全摘及び亜全摘(片側頸部外側区域郭清を伴うもの))12件実施しています。
骨軟部腫瘍外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0311 四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術(肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹) 84 1.12 8.7 0 64.54
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹) 40 0.98 2.88 0 51.28
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 28 0.43 6.86 0 52.79
K0531 骨悪性腫瘍手術(肩甲骨、上腕、大腿) 10 1.9 24.9 0.1 59.7
K0302 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(手、足) - - - - -
解説:
患者数が10未満の数値は「-」としています。

2023年度骨軟部腫瘍外科での手術は、軟部悪性腫瘍手術を受けられた患者さんが最も多く、次に軟部腫瘍摘出術、化学療法に有用な埋込型カテーテル設置術、を受けられた患者さんが続きます。
(※全国共通の集計方法で集計しているため反映されていないデータがあります。)
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K476-4 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) 33 1 1.88 0 53.36
K0221 組織拡張器による再建手術(一連につき)(乳房(再建手術)の場合) - - - - -
K0102 瘢痕拘縮形成手術(その他) - - - - -
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4センチメートル以上) - - - - -
K476-2 陥没乳頭形成術、再建乳房乳頭形成術 - - - - -
解説:
患者数が10未満の数値は「-」としています。

形成外科で行う手術は、がんの病巣を切除した後の修復や再建であり、手術によって失われた形態や機能を再獲得する手術です。
主担当科のデータに含まれてしまう場合もあるため、この表には表示されていませんが、2023年度は、
ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後);33件を施行しております。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) 30 2.37 20.03 0.2 61.17
K145-2 皮下髄液貯溜槽留置術 - - - - -
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの)(硬膜下のもの) - - - - -
K162 頭皮、頭蓋骨悪性腫瘍手術 - - - - -
K0152 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術(25平方センチメートル以上100平方センチメートル未満) - - - - -
解説:
患者数が10未満の数値は「-」としています。

2023年度脳神経外科での手術は、頭蓋内腫瘍摘出術を受けられた患者さんが最も多く、術後は早期からリハビリテーションを行っています。
現在の医学水準では手術のみでの根治は困難であり、放射線療法、化学療法ならびに免疫療法を適宜組み合わせて、治療成績の向上を目指しています。また、継続したリハビリテーションが必要な患者さんは、専門施設に転院されています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 157 1.59 7.37 1.27% 69.92
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 139 1.61 6.04 0.00% 69.42
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 106 1.67 3.84 0.00% 70.13
K5146 肺悪性腫瘍手術(気管支形成を伴う肺切除) 25 1.84 9.56 0.00% 69.52
K504-2 胸腔鏡下縦隔悪性腫瘍手術 18 1.78 4.33 0.00% 59.56
解説:
2023年度呼吸器外科での手術は,肺機能がより温存できる胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの)を受けられた患者さんが最も多く、(区域切除)、(部分切除)を受けられた患者さんが続きます。
また、2021年度から内視鏡手術用支援機器「ダビンチ」を用いたロボット支援手術を開始しており、2022年度は年間31件、2023年度は年間24件の施行実績があります。

当科では、それぞれの患者さんの状況にあった、安全で良質な手術を行っています。
技術と知識の向上、診療科内のみならず、多職種医療チームの密接な連携により、術後は概ね4~8日程度で退院されています。
頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4691 頸部郭清術(片側) 21 1.00 5.86 0.00 65.29
K6261 リンパ節摘出術(長径3センチメートル未満) 20 1.00 2.75 0.00 66.15
K374-2 鏡視下咽頭悪性腫瘍手術(軟口蓋悪性腫瘍手術を含む。) 18 1.00 7.83 0.00 64.11
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 14 2.64 10.21 0.14 64.29
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) 10 1 5.8 0 65.5
解説:
2023年度頭頚部外科での手術は頸部リンパ節転移に対する頸部郭清術(片側)が最も多く、次に鏡視下咽頭悪性腫瘍手術(軟口蓋悪性腫瘍手術を含む。)を受けられた患者さんが続きます。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 149 1.05 8.28 0.67% 68.46
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 94 1.04 4.29 0.00% 73.94
K773-51 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの)(原発病巣が7センチメートル以下のもの) 42 1 7.33 0.00% 65.88
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他のもの) 37 0.97 4.38 0.00% 71.3
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 32 1 7.78 0.00% 71.25
解説:
2023年度泌尿器科では前立腺癌に対して内視鏡手術用支援機器「ダビンチ」を用いたロボット支援手術を受けられた患者さんが最も多く、より正確な切除によって完治の可能性を高めるだけでなく、出血量が少ないなど安全性も高まっています。
次いで、膀胱悪性腫瘍に対する経尿道的手術を受けられた患者さんが多く、電解質溶液利用の機器を導入し、より安全で精度の高い切除が行われています。腎臓がんに対してもロボット支援手術によりがんのみを取りきる部分切除が増えており、腎機能を温存しつつがんをしっかり取りきることが可能となりました。
(※全国共通の集計方法で集計しているため反映されていないデータがあり、実際の手術件数とは異なります。)
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 81 1.00 0.46 0.00% 45.40
K889 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側) 75 1.51 8.55 0.00% 61.08
K879 子宮悪性腫瘍手術 71 1.51 9.68 0.00% 60.48
K879-2 腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術 60 1.03 4.23 0.00% 56.78
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 21 2.71 5.95 0.00% 58.19
解説:
2023年度婦人科での手術は、子宮頸部円錐切除術を受けられた患者さんが多く、子宮附属器悪性腫瘍手術子宮悪性腫瘍手術、下子宮悪性腫瘍手術が続きます。
早期子宮体がんに対しては腹腔鏡下やロボット支援下での根治手術を積極的に行います。2023年度のロボット支援手術の実績は全治療で29件でした。初期の子宮頸がんで広く実施している子宮頸部の一部のみを切り取る子宮頸部円錐切除術後は、子宮本体が温存されるため妊娠・出産が可能です。
また腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術では、子宮頸がん、子宮体がんのいずれの患者さんにも対応しています。
消化器内科 (消化管)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 100 1.12 5.97 0.00% 67.49
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術) 99 0.02 5.16 0.00% 72.64
K526-22 内視鏡的食道粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術) 70 0.00 5.59 1.43% 70.14
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル以上) 47 0.00 4.98 0.00% 69.06
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 44 0.00 5.57 0.00% 70.75
解説:
2023年度消化器内科(消化管)での手術は、抗がん剤治療のための植込型カテーテル設置術を受けられた患者さんが最も多く、次いで、内視鏡による切除術(粘膜下層剥離術:胃・十二指腸、食道、大腸)と続きます。

内視鏡治療(ESDやEMR)はガイドラインに準じて安全かつ迅速に行っており、良好な成績を得ております。他院では切除困難であった病変にも対応しております。
消化器内科 (肝胆膵)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 362 0.48 4.58 1.93% 70.86
K682-3 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(ENBD) 202 0.54 10.33 0.50% 71.72
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 130 1.12 5.97 0.00% 67.49
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他のもの) 71 0.96 4.38 0.00% 75.59
K007-2 経皮的放射線治療用金属マーカー留置術 62 0.15 1.10 0.00% 75.37
解説:
2023年消化器内科(肝胆膵)での手術では、内視鏡的胆道ステント留置術を受けられた患者さんが最も多く、次いで内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術、化学療法に有用な埋込型カテーテル設置術を受けられた患者さんが続きます。
5位の金属マーカー留置術は、放射線治療(重粒子)を目的としています。
肝細胞がんでは、切除、ラジオ波焼灼、血管塞栓術、全身化学療法、放射線を個々の患者さんに応じてご提供しています。
消化器外科 (胃食道)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K529-21 胸腔鏡下食道悪性腫瘍手術(頸部、胸部、腹部の操作によるもの) 45 3.44 30.22 0.00 65.27
K655-22 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍手術) 41 3.90 12.61 0.00 72.05
K655-23 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの)) 16 2.63 7.94 0.00 63.06
K6552 胃切除術(悪性腫瘍手術) 14 5.00 10.50 0.00 72.36
K655-52 腹腔鏡下噴門側胃切除術(悪性腫瘍切除術) 11 4.09 14.18 0.00 67.73
解説:
2023年度消化器外科(胃食道)での手術は、腹腔鏡下胃切除術(2位、3位及び5位を含む)を受けられた患者さんが最も多く、実施件数は97件でした。このうち17件はロボット手術支援による腹腔鏡下手術です。胃がん手術の実施件数は、この表に含まれていないものも合わせ、合計で188件でした。

当科は、胃と食道の両方の診療を担っており、最近増加傾向である食道胃接合部がんにも対応が可能です。
またヨーロッパで標準的に行われている周術期管理のERAS(Enhanced Recovery After Surgery)プログラム をいち早く取り入れています。ERASプログラムとは、絶食期間をできるだけ短縮する/徹底的な除痛管理/早期離床を柱とした周術期管理で、より早い社会復帰が可能です。退院後は、管理栄養士による栄養指導外来により、手厚くサポートしています。

食道癌手術では、精度の高い手術と手厚い術後管理を行うとともに、術前化学療法と手術による治療成績の向上を目指しています。
食道癌手術の周術期管理では、術前から地区歯科医師会と連携した口腔ケアやエキスパート看護師による術前の呼吸訓練、管理栄養士による術前栄養サポート外来などを導入しています。術中・術後管理としては、早期経腸栄養・早期離床を基本としたmodified-ERAS プロトコールを用いた管理を実施しています。
消化器外科 (大腸)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 83 3.41 10.66 0.01 67.55
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 65 0.80 4.67 0.00 65.28
K7322ロ 人工肛門閉鎖術(腸管切除を伴うもの)(その他のもの) 28 2.50 9.00 0.00 65.54
K726-2 腹腔鏡下人工肛門造設術 19 3.74 10.84 0.00 64.26
K740-21 腹腔鏡下直腸切除・切断術(切除術) 19 2.95 9.89 0.00 64.32
解説:
DPCデータを用いた手術件数の集計であり、大腸がん全手術症例を反映しておりません。

2023年度消化器外科(大腸)での手術は、腹腔鏡下結腸切除術を受けられた患者さんが最も多く、次いで抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置が続きます。

当科は遠隔転移を伴う進行大腸癌の治療、肛門温存手術、骨盤内蔵全摘などの拡大手術を得意としています。
また、手術支援ロボット「ダビンチ」を使用した腹腔鏡下手術も行っており、2023年度実績は18件でした。

腹腔鏡手術対象の結腸がんの患者さんは比較的早期がんであり、術後10~11日程度で退院できています。
開腹手術は比較的進行した癌や全身状態の不良な症例が対象となっているため、術後の退院日数が腹腔鏡手術より長くなっています。
消化器外科 (肝胆膵)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7032 膵頭部腫瘍切除術(リンパ節・神経叢郭清等を伴う腫瘍切除術の場合又は十二指腸温存膵頭切除術の場合) 50 3.04 17.78 0.00% 69.78
K7022 膵体尾部腫瘍切除術(リンパ節・神経叢郭清等を伴う腫瘍切除術の場合) 18 2.44 9.89 0.00% 71.67
K695-21イ 腹腔鏡下肝切除術(部分切除)(単回の切除によるもの) 17 2.29 5.41 0.00% 60.59
K7034 膵頭部腫瘍切除術(血行再建を伴う腫瘍切除術の場合) 17 2.88 18.06 0.00% 68.76
K702-21 腹腔鏡下膵体尾部腫瘍切除術(脾同時切除の場合) 15 2.13 9.20 0.00% 70.53
解説:
2023年度消化器外科(肝胆膵)での手術は、膵頭部腫瘍切除術(リンパ節・神経叢郭清等を伴う)を受けられた患者さんが最も多く、次いで膵体尾部切除術(リンパ節・神経叢郭清等を伴う)が続きます。

全国共通の集計方法で集計しているため上記の表に反映されていないデータがありますが、2023年度の実績は次のとおりです。
膵頭部腫瘍切除術86件、膵全摘3件、膵体尾部切除49件(うち18件腹腔鏡下)、
肝切除86件(うち29件腹腔鏡下) (部分切除55件、亜区域切除5件、外側切除6件、1区域切除10件、2区切除10件) 
当科の膵腫瘍の手術は、門脈に浸潤が見られる場合でも根治切除をめざして、門脈合併切除・再建を伴う手術を行っています。
また、手術侵襲が大きくなる外科領域でありますが、手術関連死亡ゼロ、合併症発生率低下が短期的にも長期的にも患者さんの利益につながると信じて診療を行っています。
腹腔鏡下手術についても適応を吟味しつつ適正な症例選択のもと、安全第一に鏡視下手術の症例数を拡大、推進しています。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 176 1.76 6.39 0.00% 60.02
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 112 1.88 2.32 0.00% 60.51
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの) 74 1.26 7.76 0.00% 60.82
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) - - - - -
K4768 乳腺悪性腫瘍手術(乳輪温存乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) - - - - -
解説:
2023年度乳腺外科での手術は、乳がんの乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)を受けられた患者さんが最も多く、次いで乳房部分切除術(腋窩郭清を伴わないもの)、乳房切除術(腋窩部郭清を伴い胸筋切除を併施しないもの)が続きます。

乳がんで手術を受けられる全ての患者さんに術前からリハビリテーションを行っており、QOL(Quality of Life:生活の質)の維持に努めています。
術式によって異なりますが術後3~8日程度で退院できています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 36 0.31%
異なる 19 0.16%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
定義:
最も医療資源を投入した傷病名が「播種性血管内凝固」、「敗血症」、「その他の真菌症」、「手術・術後の合併症」について患者数をカウントし、
全患者に対する発症率を算出しています。

解説:
患者数が10未満の数値は「-」としています。

敗血症(DPC;180010)は、悪性腫瘍等の治療経過中に免疫不全状態から合併することが多い病態で、当院では、化学療法等の治療をしていく中で発症する例が多くなっています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
2,044 1,805 88.31%
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
2,068 1,973 95.41%
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
1,016 833 81.99%
更新履歴
2024/09/18
病院指標を公開しました。
2024/10/01
診断群分類別患者数等の掲載データを更新しました。