医療関係者の方へ

治療対象部位 肺

 

肺野末梢小型非小細胞肺癌(iROCK-1504LU)

項 目 内 容
研究課題名 肺野末梢小型非小細胞肺癌に対する重粒子線治療と肺切除との同時期登録の比較試験
研究の目的 臨床病期IA期の肺野末梢小型非小細胞肺癌(最大腫瘍径3cm 以下, 胸部薄切CTにおける病変最大径)を対象として、試験治療である重粒子線治療が、現在の国際的標準治療である肺切除に比べて全生存期間において非劣性であることを同時期登録の比較試験により検証する。
主要評価項目 全生存期間
副次的評価項目 術後呼吸機能、無再発生存期間、原病生存期間、局所再発発生割合、有害事象、在院日数
適格条件 以下のすべての項目を満たすこと
(a)造影胸部CTで以下の①~④をすべて満たす。
 ①単発の腫瘍である。
 ②臨床病期IA期の非小細胞肺癌と診断される。
 ③腫瘍の中心部が肺野末梢に存在する。
 ④所属リンパ節に転移を疑わせる所見がない。
(b)胸部薄切CT上、以下のいずれかを満たす。
 ①腫瘍径≦2cm
 ②2cm<腫瘍径≦3cmかつC/T比≦0.5 (C/T比=充実成分/腫瘍径)
(c)IA期肺癌と診断される。
(d)20歳以上79歳以下である。
(e)病変と同側の開胸手術の既往がない
(f)化学療法、放射線療法のいずれの既往もない。
(g)肺葉切除可能であると判断される。
(h)PS (ECOG)が0, 1のいずれかである。
(i)主要臓器機能が保たれている。
(j)術前・治療前の腋窩温が38℃以下である。
(k)試験参加について患者本人から文書による同意が得られている。
不適格条件 以下のいずれかに該当するものは不適格とみなされる
(a)活動性の細菌感染症および真菌感染症を有する(38℃以上の発熱を有し、画像診断もしくは細菌学的検査にて細菌感染が証明されている)。
(b)活動性の重複がんがある(同時性重複がん、および無病期間が5年以内の異時性重複がん)。ただし、局所治療により治癒と判断される carcinoma in situ(上皮内がん)および粘膜内がん相当の病変は活動性の重複がんに含めない。
(c)妊娠中の可能性がある女性、授乳中の女性。
(d)間質性肺炎、肺線維症、高度肺気腫を合併。
(e)精神疾患、または精神症状を合併しており試験への参加が困難と判断される。
(f)ステロイド剤の継続的な全身投与(内服または静脈内)を受けている。
(g)コントロール不良の糖尿病を合併している。
(h)コントロール不良の高血圧症を合併している。
(i)重篤な心疾患、心不全、6ヶ月以内の心筋梗塞、6ヶ月以内の狭心症発作のうち、少なくとも一つの既往がある。
(j)照射領域に治療上問題となる金属が存在する
(k)その他、医学的・心理的または他の要因により不適格と考えられる
炭素イオン線治療方法 医療用加速器により発生された炭素イオン線を用いて照射を行う。指示線量は1日1回、総線量50Gy(RBE)/1回を基本とする。
併用療法 炭素イオン線単独治療を原則とする。

 

肺野末梢小型非小細胞肺癌(iROCK-1703LU)

項 目 内 容
研究課題名 肺野型I期非小細胞肺癌に対する重粒子線治療の前向き臨床研究
研究の目的 神奈川県立がんセンターにおいて肺野型I期非小細胞肺癌に対する重粒子線治療の安全性および有効性を評価する。
主要評価項目 肺及び皮膚に関するGrade2以上の早期有害反応発生割合
副次的評価項目
  1. 局所無増悪生存期間
  2. 全生存期間
  3. 有害事象発生割合
  4. 無増悪生存期間
  5. 増悪形式
対象患者 肺野末梢小型非小細胞肺癌患者
選択基準
  1. 細胞診/組織診で証明された非小細胞肺癌、もしくは臨床的に原発性肺癌と診断された患者
  2. FDG-PETを含む画像診断でTNM分類(UICC第8版)により、臨床病期IA期またはIB期で、かつ、肺野末梢型と診断された患者
  3. 呼吸器外科、呼吸器内科及び放射線治療の医師を含むキャンサーボードによる検討で肺葉切除が不能*と判断される患者、もしくは手術が可能と判断されるが、本人が重粒子治療を希望している患者
    *下記の①から⑥の項目を1つでも満たさない場合を本試験における手術不能の定義とする
     ① 術後予測 FEV1.0 > 800 ml
     ② Room air下、PaO2 >65 mmHg、または SaO2 >92%
     ③ Performance status(ECOG基準)が0-1である
     ④ 十分な心機能があり、耐術可能
     ⑤ インスリンでコントロール困難な糖尿病がない
     ⑥ その他の重篤な合併症がなく、耐術可能
  4. 画像診断上評価可能病変を有する患者
  5. 当該病変への放射線治療が初回治療である患者
  6. Performance Status(ECOG基準)は0-2である患者
  7. 登録時の年齢が20歳以上
  8. 他の先進医療Bなどの臨床試験と適格性が重複しない(先進医療Bにも適格となる場合は先進医療Bを優先する)。
  9. 本研究の参加に関して、患者本人からの文書による同意が得られている患者
除外基準
  1. 重篤な合併症(難治性感染症または重篤な精神病など)を有する患者
  2. 照射領域に活動性で難知性の感染を有する患者
  3. 活動性の重複癌を有する患者
    ただし、上皮内癌や粘膜内癌相当の病変、治療により癒したと判断される悪性腫瘍、長期的に制御されている癌(甲状腺癌・乳癌・前立腺癌など)あるいは、積極的治療を要しない境界型悪性腫瘍は除外基準に該当しない
  4. CT上明らかな間質性肺炎を有する患者
  5. 妊娠中あるいはその可能性がある患者
  6. 認知機能低下等による本人の意思確認ができない場合
  7. その他、医学的、心理学的または他の要因により担当医師が不適当と考える症例
治療方法 医用重粒子加速器および照射装置を用い、線量制約等の条件に応じて以下のいずれかの線量の重粒子線治療を行う。(日本放射線腫瘍学会統一治療方針に準拠)
  1. 総線量60.0 Gy(RBE)を基本として54.0 ~ 64.0 Gy(RBE)/4回
  2. 総線量50.0 Gy(RBE)/1回
  3. 総線量64~72.0 Gy(RBE)/12-16回 (隣接臓器の線量制約のため上記の分割が困難な場合)