平成30年度 神奈川県立がんセンター 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 23 154 300 773 1410 3035 3805 1140 43
【定義】
10歳刻みの年齢階級別患者数で、90歳以上は1つの階級として設定しています。
年齢は、入院した時点での年齢で集計しています。

【解説】
当院は、都道府県がん診療連携拠点病院として、幅広い年齢層の患者さんに集学的治療を行っています。
平成30年4月から平成31年4月までに退院した患者さんのうち、60歳以上の患者さんが多く、全体の75%以上を占めています。
また、小児における悪性腫瘍の診療は、同機構の神奈川県立こども医療センターで行っているため、患者数は0となっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
腫瘍内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術処置等2 4(リツキサン注)あり 定義副傷病 なし 132 16.10 16.17 0.76 67.94
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 手術(輸血等)あり 手術処置等2 4(リツキサン注)あり 定義副傷病 なし 80 20.83 32.36 0.00 64.95
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術処置等2 3(化学療法あり 放射線療法なし) 定義副傷病 なし 26 14.35 17.10 0.00 60.46
130030xx99x00x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし 23 8.35 10.01 4.35 71.78
010010xx9907xx 脳腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 7あり 17 8.65 18.88 0.00 74.94
腫瘍内科では、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、および化学療法が行われる固形がん(進行・再発大腸がん、神経内分泌癌、原発不明がん、悪性黒色腫、甲状腺がんなど)の患者さんを対象に診療しています。
最新の科学的根拠に基づいた標準的治療の提供をめざしますが、ご病気の状況によっては標準的治療法が確立されていない場合もあります。そのような場合は、他の診療科の医師や専門薬剤師、専門看護師等が集まって治療方針を話し合う""キャンサーボード""を開催し、治療方針を検討しています
悪性リンパ腫で化学療法を受けられた患者さんが最も多く、リツキシマブ注を含んだ療法(1位と2位)が大半を占めています。
1位と2位の合計患者数は、前年度に比べて31人増えています。
乳腺内分泌外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)等 手術処置等2 なし 318 10.35 10.59 0.00 60.81
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術処置等2 なし 83 5.57 6.23 0.00 61.01
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除等 手術処置等1 なし 78 6.26 8.68 0.00 61.47
100020xx99x2xx 甲状腺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 2(I131内用療法)あり 31 4.45 6.51 0.00 66.71
100130xx97x0xx 甲状腺の良性結節 手術あり 手術処置等2 なし 29 5.52 7.49 0.00 54.24
乳腺内分泌外科は、主に乳がん及び甲状腺がんの診断から手術、薬物治療、放射線療法など一貫した診療を行っています。
乳がんの乳房切除、部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの)が最も多く、次いで乳がんの部分切除術(腋窩郭清を伴わないもの)、甲状腺がんの悪性腫瘍手術が続きます。
いずれも、全国平均より短い入院期間で退院されています。
骨軟部腫瘍外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070041xx01x00x 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし 50 11.54 17.50 0.00 59.24
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術処置等1 なし 定義副傷病 なし 29 9.38 5.59 0.00 50.59
070041xx99x0xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 手術なし 手術処置等2 なし 28 9.14 7.53 7.14 60.75
070041xx99x3xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 手術なし 手術処置等2 3(化学療法あり 放射線療法なし) 27 9.93 10.53 0.00 49.11
070041xx99x5xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 手術なし 手術処置等2 5(ヨンデリス注)あり 24 3.00 5.30 0.00 66.79
悪性軟部腫瘍の患者さんで四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術を患者さんが最も多く、全国平均在院日数と比べ約6日短い期間で退院されています。
良性の軟部腫瘍で手術を受けられた患者さんが2番目に多く、生検を受けられた患者さん、悪性軟部腫瘍で化学療法を受けられた患者さんが続きます。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx04xxxx 乳房の悪性腫瘍 組織拡張器による再建手術(一連につき) 乳房(再建手術)の場合等 46 4.04 8.23 0.00 52.76
090010xx97x0xx 乳房の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2 なし - - 6.52 - -
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術処置等2 なし - - 8.16 - -
患者数が10未満の数値は「-」としています。
乳がんの術後再建手術を受けられる患者さんが多く、全国平均と比べ短期間で退院されています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010010xx01x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし 26 21.65 21.16 23.08 61.54
010010xx99000x 脳腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし 10 10 11.45 20.00 64.4
010010xx9907xx 脳腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 7(メソトレキセート注)あり - - 18.88 - -
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術処置等2 3(化学療法あり放射線療法なし) 定義副傷病 なし - - 17.10 - -
010010xx99030x 脳腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 3(化学療法あり放射線療法なし)あり 定義副傷病 なし - - 16.98 - -
患者数が10未満の数値は「-」としています。
脳神経外科では、脳原発性腫瘍(悪性星細胞腫、膠芽腫、脳原発悪性リンパ腫等)ならびに転移性脳腫瘍の患者さんを対象に診療しています。
頭蓋内腫瘍摘出術を受けられた患者さんが最も多くなっています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術処置等2 なし 407 9.35 11.87 0.98 68.77
040010xx01x0xx 縦隔悪性腫瘍、縦隔・胸膜の悪性腫瘍 縦隔悪性腫瘍手術等 手術処置等2 なし 16 8.06 10.36 0.00 55.81
040020xx97xxxx 縦隔の良性腫瘍 手術あり - - 8.66 - -
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 なし - - 14.58 - -
040050xx97x0xx 胸壁腫瘍、胸膜腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2 なし - - 14.07 - -
患者数が10未満の数値は「-」としています。
呼吸器外科では主に肺がんの悪性腫瘍手術を行い、神奈川県内では最も多くの件数を誇っています。
術後の患者さんの負担を軽減するよう心がけていますので、全国平均より短い期間で退院することができています。
呼吸器外科は、完全なチーム医療体制で診療を行っており、また、呼吸器内科・放射線腫瘍科・病理診断科との合同カンファレンス(キャンサーボード)で十分に検討した上で治療方針を決め、個々の患者さんにとって最適で質の高い手術を行うことを目標としています。
頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
03001xxx97x00x 頭頸部悪性腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし 58 7.16 10.07 0.00 63.38
03001xxx99x3xx 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 3(化学療法あり 放射線療法あり) 49 44.84 36.03 2.04 61.14
03001xxx99x00x 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし 22 12.55 13.20 9.09 70.32
03001xxx01000x 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術処置等1 なし 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし 21 11.38 13.57 0.00 65.05
130030xx97x00x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし 12 4.08 8.73 0.00 66.25
頭頸部外科では頭頚部がん(口腔、咽頭、喉頭、上顎洞、鼻腔、副鼻腔、唾液腺及び原発不明の頸部リンパ節転移等)の患者さんを対象に診療しています。私たちの治療のゴールは、単なる生存率の向上だけでなく、患者さんのQOL(Quality of Life:生活の質)の維持を目指しており、患者さん一人一人に合った治療方法(手術、化学療法と放射線治療の併用療法、分子標的薬剤と放射線治療の併用療法等)を選択します。

オプジーボ注やアービタックス注等による化学療法を受けられた患者さんが最も多くなっていますが、DPC対象外のため患者数には反映されていません。
次いで内視鏡下での手術(喉頭腫瘍摘出術(直達鏡))や気管切開術を受けられた患者さん、ブリプラチン注等による化学療法と放射線治療を併用した患者さんが続きます。また、頭頸部悪性腫瘍に対する重粒子線治療も行っています。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術処置等2 なし 101 11.93 12.58 0.00 59.23
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術処置等2 なし 75 2.96 3.20 0.00 40.85
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 4(化学療法あり 放射線療法なし) 定義副傷病 なし 73 5.92 4.85 0.00 60.86
120010xx01x0xx 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側)等 手術処置等2 なし 42 13.40 13.22 0.00 61.31
12002xxx99x30x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 3(化学療法あり 放射線療法あり) 定義副傷病 なし 41 22.34 18.68 0.00 52.07
婦人科は、女性生殖器に発生する悪性腫瘍(主に子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、外陰がん、腟がん、腹膜がん)の患者さんを対象に診療しています。
子宮がんで悪性腫瘍手術を受けられた患者さんが最も多く、次いで子宮頸部円錐切除術を受けられた患者さん、抗癌剤治療を受けられた患者さんが続いています。
子宮頸部腺癌2期以上の進行がんに対し、先進医療にて重粒子線治療も開始になりました。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1(前立腺針生検法) あり 定義副傷病 なし 197 3.11 2.53 0.00 71.40
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術処置等2 2(化学療法)あり 定義副傷病 なし 104 8.29 10.97 0.96 68.87
110070xx02020x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術処置等1 なし 手術処置等2 2(化学療法)あり 定義副傷病 なし 79 6.22 7.40 0.00 75.11
110060xx99x20x 腎盂・尿管の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 2(化学療法)あり 定義副傷病 なし 71 7.21 10.99 0.00 69.11
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 57 10.39 12.63 0.00 68.39
泌尿器科は尿路(腎臓~尿道)、生殖器(精巣、前立腺など)における悪性腫瘍の診療を担当しており、前立腺がん及び膀胱がんの患者さんが多いのが特徴です。
その中で、PSA検診で精密検査を勧められ前立腺針生検を受けられた患者さんが最も多く、2番目に膀胱癌で化学療法を受けられた患者さん、3番目に膀胱癌で経尿道的手術(TUR-Bt)と化学療法を受けられた患者さんが多くなっています。
平成30年9月から前立腺センターを立ち上げ、手術支援ロボット「ダビンチ」を使用した腹腔鏡手術を行うとともに、保険適応となった重粒子線治療も行っています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 4(化学療法)あり 定義副傷病 なし 278 5.13 10.00 0.00 65.51
040040xx9908xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 8(アバスチン注、サイラムザ注)あり 137 4.61 10.62 0.00 66.12
040040xx99070x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 7(アリムタ注)あり 定義副傷病 なし 88 4.34 10.92 0.00 68.70
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 5(カルボプラチン注+パクリタキセル注等)あり 65 10.32 19.34 0.00 68.26
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 なし 54 11.74 14.58 3.70 66.96
呼吸器内科では、肺がん、胸腺腫などの縦隔腫瘍、胸膜中皮腫など胸郭内に発生した悪性腫瘍の患者さんを対象に、その診断と化学療法、分子標的治療、放射線治療を含めた治療を行っています。
肺がんでは、「EGFR 遺伝子変異」「ALK 融合遺伝子」「ROS1 融合遺伝子」などのさまざまな、がん遺伝子を持つタイプが存在することが分かっており、これらの遺伝子をターゲットとした治療が行えるようになりました。
当科では、治療前にがん遺伝子を含めた診断を行い、患者さんや家族に十分に情報を提供し、選択肢を提示して説明をしたうえで治療を行っています。
H30年度は、肺がんでデカドロン+ナベルビン+シスプラチン療法、カルセド単剤療法等の化学療法を受けられた患者さんが最も多く、2番目にアバスチン注、サイラムザ注を含んだ化学療法、3番目にアリムタ注を含んだ化学療法を受けられた患者さんが多く、いずれも全国平均よりも短い入院期間となっています。
オプジーボ注やキイトルーダ注、テセントリク注を含んだ化学療法を受けられた患者さんも大勢いらっしゃいますが、DPC対象外のため患者数には反映されていません。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術処置等2 2(化学療法)あり 62 29.71 40.13 0.00 41.79
130010xx99x2xx 急性白血病 手術なし 手術処置等2 2(化学療法)あり 28 8.11 13.51 0.00 31.79
130010xx97x6xx 急性白血病 手術あり 手術処置等2 6(スプリセル錠)あり 16 22.00 37.91 0.00 50.06
130010xx99x0xx 急性白血病 手術なし 手術処置等2 なし - - 8.20 - -
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫(Tリンパ芽球性リンパ腫) 手術なし 手術処置等2 3(化学療法あり 放射線療法なし) 定義副傷病 なし - - 17.10 - -
患者数が10未満の数値は「-」としています。
血液内科では、主に白血病及び骨髄異形成症候群の患者さんを対象に診療しています。
急性白血病の患者さんが最も多いのが特徴です。また、同種造血幹細胞移植を年間80件程度実施していますが、DPC対象外のため患者数には反映されていません。
消化器内科 (消化管)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし 166 7.62 8.52 0.00 73.54
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等24(化学療法あり 放射線療法なし) 副傷病なし 141 8.50 9.58 0.00 70.51
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病なし 106 4.36 2.67 0.00 68.23
060010xx02x00x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 内視鏡的食道粘膜切除術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 70 7.50 9.03 0.00 71.66
060010xx99x30x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等23(化学療法あり 放射線療法あり) 定義副傷病なし 57 10.26 18.67 0.00 68.42
消化器内科消化管では、主に胃がん、食道がん、大腸がんの内科的治療を担当しています。
早期胃がんで、内視鏡的粘膜下層剥離術を受けられた患者さんが最も多く、がん治療ガイドライン病変だけでなく適応拡大病変にも対応しています。
次に、食道がんで化学療法が多く、病態に応じて放射線治療も併用しております。いづれも全国平均より短い入院期間で退院しています。
消化器内科 (肝胆膵)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 343 5.41 10.08 0.58 71.10
060050xx99x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 195 2.89 9.59 0.00 69.69
06007xxx9910xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1(生検法等)あり 手術・処置等2なし 189 3.20 5.14 0.00 70.11
060050xx97x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 166 5.27 10.42 0.60 74.03
06007xxx99050x 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2 5(パクリタキセル注)あり 定義副傷病なし 141 4.18 9.92 0.00 67.59
消化器内科肝胆膵では、肝臓、胆道、膵臓領域の腫瘍の患者さんを対象に、非開腹治療を短い入院期間で行っています。
胆管狭窄や胆管炎を発症し内視鏡手術を受けられた患者さんが最も多く、次いで早期診断された肝がん病変の評価、あるいは転移性肝がん例の診断目的のための肝生検の患者が続きます。
肝動脈塞栓術(TACE/TAE)を受けられた患者さん(4番目)が増えています。
消化器外科 (胃食道)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx02x00x 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 102 13.66 16.49 0.00 67.95
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等2 4(パクリタキセル注、ドセタキセル注)あり 定義副傷病なし 90 9.90 9.58 0.00 63.99
060020xx01x0xx 胃の悪性腫瘍 胃全摘術 悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 57 17.81 19.73 0.00 69.86
060010xx01x1xx 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 食道悪性腫瘍手術(消化管再建手術を併施するもの) 頸部、胸部、腹部の操作によるもの等 手術・処置等2 1(中心静脈注射等)あり 48 34.19 36.79 2.08 66.50
060020xx99x00x 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 44 9.70 10.90 2.27 71.59
消化器外科胃食道では、主に胃癌及び食道癌の外科治療を担当しています。
比較的早期の胃癌に対しては、幽門側胃切除術、胃全摘ともに腹腔鏡手術を推奨しています。手術はすべて定型化しており、クリニカルパスを導入していることから入院期間は2週間程度で、全国平均より短くなっています。
退院後も、きめ細かな栄養指導を行うことで、患者さんの回復をサポートしています。
2番目に多いのは、食道がんの手術の前に化学療法を行った患者さんです。
消化器外科 (大腸)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 85 12.99 15.30 0.00 66.48
060040xx0210xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 肛門悪性腫瘍手術 切除等 手術・処置等1(人工肛門造設術等)あり 手術・処置等2なし 42 16.12 25.09 0.00 63.90
060040xx03xx0x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 直腸腫瘍摘出術(ポリープ摘出を含む。)等 定義副傷病なし 33 12.67 12.95 0.00 63.42
060040xx02000x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 肛門悪性腫瘍手術 切除等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 28 12.82 15.84 0.00 65.04
060040xx01x0xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 骨盤内臓全摘術等 手術・処置等2なし 25 20.16 27.64 0.00 66.64
消化器外科大腸では、大腸がん(結腸がん、直腸がん)、大腸がん肝転移の外科治療および進行再発大腸がんの化学療法など集学的治療を担当しています。
結腸切除術が最も多く、その次に直腸切除術と人工肛門造設術を行っている患者さんが多くなっています。患者さんの病態に応じて術式を選定しており、ほぼ全国平均と同じ入院期間で退院されています。このデータはDPCコーデイングによる集計であり年間手術症例数は反映されていません。
消化器外科 (肝胆膵)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
06007xxx011x0x 膵臓、脾臓の腫瘍 膵頭部腫瘍切除術 血行再建を伴う腫瘍切除術の場合等 手術処置等1(腸瘻造設術等) あり 定義副傷病 なし 49 24.69 38.87 0.00 69.92
06007xxx010x0x 膵臓、脾臓の腫瘍 膵頭部腫瘍切除術 血行再建を伴う腫瘍切除術の場合等 手術処置等1 なし 定義副傷病 なし 31 14.48 26.14 0.00 61.84
060050xx02x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝切除術 部分切除等 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし 24 11.79 13.92 0.00 67.08
060340xx99x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 手術なし 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし 22 5.82 9.81 0.00 73.68
060060xx0210xx 胆嚢、肝外胆管の悪性腫瘍 膵頭部腫瘍切除術等 手術処置等1(腸瘻造設術等) あり 手術処置等2 なし 14 32.07 40.87 0.00 73.71
消化器外科(肝胆膵)では、肝臓、胆道、膵臓領域の腫瘍の患者さんの外科治療を担当しています。
膵頭部がんの場合には膵頭十二指腸切除、膵体尾部がんの場合には膵体尾部切除が行われ、神奈川県内屈指の手術件数を誇る病院です。
特に膵頭部がんで手術を受けられた患者さんの平均在院日数(当院)は、全国平均よりも14日短い、およそ4週間の入院期間となっています。
また全国共通の集計方法で集計しているため反映されていないデータがありますが、平成30年度の実績は次のとおりです。
膵頭部腫瘍切除術77件(リンパ節・神経叢郭清等を伴う場合;56件、血行再建を伴う場合;16件、膵頭十二指腸切除;5件)、
膵体尾部切除術 37件(リンパ節・神経叢郭清等を伴う場合;20件、脾臓温存;8件、血行再建を伴う場合;3件、周辺臓器合併切除;6件)
3番目に多い肝切除術は、肝臓の機能を考慮して、過不足ない切除を目指しています。
緩和ケア内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx99x00x 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし 13 25.77 10.90 7.69 71.38
060050xx99x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 手術なし 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし 12 23.17 9.59 0.00 72.58
110050xx99x00x 後腹膜疾患 手術なし 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 12.01 - -
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1 なし 手術処置等2 なし - - 14.58 - -
060040xx99x00x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 8.82 - -
患者数が10未満の数値は「-」としています。
緩和ケア内科は、がんに伴う苦痛の軽減を目標に、『個々の患者さんがその人らしく生きること』を支える医療を提供しています。
緩和ケア病棟は、自宅療養では対処しきれないような重度な症状をお持ちの患者さんのための療養の場所となっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 232 76 56 198 68 100 1 7,8
大腸癌 82 52 132 147 55 153 1 7,8
乳癌 175 154 33 9 12 69 1 7,8
肺癌 227 109 196 225 78 415 1 7,8
肝癌 42 99 58 62 21 199 1 6,7,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【定義】
5大がん(胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がん)について平成30年度に入院治療を行った初発患者さんのUICC病期分類による延べ患者数および再発患者さんの延べ患者数を示しています。
例えば、1人の患者さんが3回入院していれば、患者数は「3」となります。
病期分類とは、がんがどれくらい進行しているかを意味し、Stage IからStage IVまであり、Stage IVが最も進行していることになります。
「初発」とは、自施設でがんの診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した場合で、「再発」とは、自施設・他施設を問わずに初回治療が完了した後、自施設にて患者さんを診療した場合や、治療がん寛解後に再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合をいいます。
※病期分類基準の1は、「UICC TNM分類」に基づいたものです。

【解説】
当院は、都道府県がん診療連携拠点病院として、悪性腫瘍の診断及び進行癌の集学的治療を行っておりますので、ステージも多岐に渡ります。
患者さんの個々の状況に最適・最善な医療とケアを提供できるよう努めています。
再発患者さんが多くなっていますが、化学療法の短期入院を繰り返しているためです。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 12 11.25 58.67
中等症 26 10.92 72.35
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
【定義】
日常生活を送っている中で発症した市中肺炎のうち、入院契機病名および最も医療資源を投入した傷病名が肺炎、急性気管支炎であり、さらにその中でもICD-10コードがJ13~J18で始まるものに限定しています。
重症度は市中肺炎ガイドラインによる重症度分類システム(A-DROPシステム)により分類しています。
≪A-DROPシステム≫
下記のうち1項目該当すれば重症度1、2項目該当すれば重症度2という方法で分類し、評価数値が高ければ重症となります。
1.男性70歳以上、女性75歳以上
2.BUN 21mg/dL以上又は脱水あり
3.酸素飽和度 90%以下
4.意識障害
5.収縮期血圧 90mmHg以下

【解説】
患者数が10未満の数値は「-」としています。
当院は、がん専門病院ですので、成人市中肺炎の患者さんは、多くはありません。
患者数が多いのは、重症度軽症から中等症になります。
平均年齢からは、重症度が大きいほど年齢が高くなる傾向にあり、高齢者は重症になりやすいと言えます。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 16 23.81 70.38 12.50
その他 - - - -
【定義】
DPCの医療資源を最も投入した傷病のICD10が、I63脳梗塞である症例を集計しています。

【解説】
患者数が10未満の数値は「-」としています。
当院は、がん専門病院ですので、がんの治療中に脳梗塞を発症した患者さんが掲載対象となります。
状況によっては、一旦がんの治療を中止し、他の連携施設での治療を行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
腫瘍内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9212ロ 造血幹細胞採取(一連につき)(末梢血幹細胞採取)(自家移植の場合) 19 11.32 1.42 0.00 52.89
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 14 1.5 9 0.00 53.57
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術
K6261 リンパ節摘出術(長径3センチメートル未満)
K5223 食道狭窄拡張術(拡張用バルーンによるもの)
患者数が10未満の数値は「-」としています。
腫瘍内科では、末梢血幹細胞採取(自家)が多く、前処置があるため術前日数の方が長い傾向にあります。
次に抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置が多くなっていますが、皮下埋め込み型ポートを設置し、抗癌剤や高カロリー輸液を投与する患者さんに実施しています。皮下埋め込み型ポートの設置は、放射線診断・IVR科で実施しています。
造血幹細胞移植も行っていますが、DPC対象外のため患者数には反映されていません。
乳腺内分泌外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 213 2.15 6.68 0.00 61.47
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの) 84 2.06 8.36 0.00 60.85
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 83 2.19 2.37 0.00 61.01
K4632 甲状腺悪性腫瘍手術(全摘及び亜全摘) 40 1.28 4.53 0.00 62.8
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術(切除) 35 1.34 3.57 0.00 58.86
乳がんの乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)が最も多く、次いで乳房切除術(腋窩部郭清を伴うもの)、乳房部分切除術(腋窩郭清を伴わないもの)、甲状腺がんの悪性腫瘍手術が続きます。
乳がんで手術を受けられる全ての患者さんに術前からリハビリテーションを行っており、QOL(Quality of Life:生活の質)の維持に努めています。
術式によって異なりますが術後3~8日程度で退院できています。
甲状腺がんでは、難治性の甲状腺がんの比率が多くなっており、時に声の神経(反回神経)が腫瘍に巻き込まれていることもありますが、形成外科と連携し神経の再建に努めております。術式によって異なりますが、術後3~5日程度で退院できています。
骨軟部腫瘍外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0311 四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術(肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹) 52 1.67 9.52 0.00 58.62
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹) 26 1 6.15 0.00 57.31
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合)
K0302 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(手、足)
K0531 骨悪性腫瘍手術(肩甲骨、上腕、大腿)
患者数が10未満の数値は「-」としています。
悪性軟部腫瘍手術が最も多く、次に軟部腫瘍摘出術が続きます。
術式ごとの主な部位の内訳は次のとおりです。(※全国共通の集計方法で集計しているため反映されていないデータがあります。)
悪性軟部腫瘍手術は、躯幹 23件、大腿 19件、肩 5件、下腿 4件、前腕 2件、上腕 1件。
軟部腫瘍摘出術は、躯幹 23件、大腿 6件、肩 3件、上腕 1件、前腕 2件、上腕 1件、手・足 6件。
骨軟部肉腫の治療は手術を中心に行い、抗がん剤による化学療法、放射線療法などを組み合わせて行います。その他境界領域(胸壁、後腹膜、皮膚)や頭頸部領域・婦人科領域の肉腫に対しては、その関連する診療科と連携して診療します。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K476-4 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) 39 1 2.05 0.00 51.87
K0221 組織拡張器による再建手術(一連につき)(乳房(再建手術)の場合) - - - - -
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) - - - - -
K0102 瘢痕拘縮形成手術(その他) - - - - -
患者数が10未満の数値は「-」としています。
形成外科で行う手術は、がんの病巣を切除した後の修復や再建であり、手術によって失われた形態や機能を再獲得する手術です。
その中でも乳がん手術後の人工乳房による乳房再建手術を最も多く実施しており、術後2日程度で退院しています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) 36 4.11 22.83 22.22 61.61
K147 穿頭術(トレパナチオン)
K154-3 定位脳腫瘍生検術
K162 頭皮、頭蓋骨悪性腫瘍手術
K0061 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm未満)
患者数が10未満の数値は「-」としています。
頭蓋内腫瘍摘出術を最も多く実施しており、早期からリハビリテーションを行っています。
現在の医学水準では手術のみでの根治は困難であり、放射線療法、化学療法ならびに免疫療法を適宜組み合わせて、治療成績の向上を目指しています。
継続したリハビリテーションが必要な患者さんについては、専門施設に転院されています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 208 1.8 7.37 1.92 68.74
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 83 1.75 4.59 0.00 68.23
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 79 1.82 6.87 0.00 70.38
K5132 胸腔鏡下肺切除術(その他のもの) 21 1.33 5.81 0.00 65.1
K488-4 胸腔鏡下試験切除術 20 1.7 4.45 0.00 61.7
ちいさな傷でも手術可能な胸腔鏡を併用した手術を積極的に行い、完全鏡視下手術も行っています。
肺葉切除術が全体の5割以上を占めていますが、肺機能がより温存できる部分切除・区域切除や,血管・気管支形成を数多く行っています。
当科では、それぞれの患者さんの状況にあった、安全で良質な手術を行っています。
技術と知識の向上、診療科内のみならず,多職種医療チームの密接な連携により、術後は概ね4~8日程度で退院されています。
頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3932 喉頭腫瘍摘出術(直達鏡によるもの) 16 1.06 3.13 0.00 66.13
K386 気管切開術 14 0.57 18.5 0.00 65.64
K6261 リンパ節摘出術(長径3センチメートル未満) 14 0.71 2 0.00 67.86
K4151 舌悪性腫瘍手術(切除) 10 1 9.9 0.00 62.6
K526-22 内視鏡的食道粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術) - - - - -
患者数が10未満の数値は「-」としています。 

手術は、治療成績を損なわずにできるだけ機能を温存することに配慮しており、早期がんの患者さんには内視鏡手術を積極的に行っています。
当科では、喉頭腫瘍で生検目的で行う喉頭腫瘍摘出術(直達鏡によるもの)が最も多く、次いで、腫瘍浸潤による呼吸困難で根治治療前に行う緊急気管切開術(在院期間は根治治療期間を合算)とリンパ節摘出術が多くなっています。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K879 子宮悪性腫瘍手術 80 2.7 9.99 0.00 59.01
K867 子宮頸部(腟部)切除術 75 1 0.96 0.00 40.85
K889 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側) 38 3.39 9.53 0.00 63.26
K877 子宮全摘術 17 2.47 7.06 0.00 60.12
K861 子宮内膜掻爬術 15 0.07 1 0.00 50.07
子宮頸・体がんに対する子宮悪性腫瘍手術が最も多く、次いで子宮頚部円錐切除術、子宮附属器悪性腫瘍手術が続きます。
初期子宮体がんには腹腔鏡下子宮摘出術を積極的に行っています。また、子宮頸がんでは、子宮を摘出する手術が基本ですが、閉経前の方の0期やIa1期の初期の場合、子宮頚部の一部のみを切り取る子宮頚部円錐切除術が可能で、子宮本体が温存されますので、治療後に妊娠・出産が可能です。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他のもの) 123 1.21 4.44 0.00 74.72
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 53 1.38 6.55 3.77 69.51
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 42 1.07 7.86 0.00 68.12
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 17 1.88 4.35 0.00 60.88
K843-2 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 15 1.27 9.4 0.00 69.13
経尿道的膀胱悪性腫瘍手術(TUR-Bt)が最も多く、次いで腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術、腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる)が続きます。
腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる)は、最先端の手術支援ロボット(ダビンチ)を導入したことで、より正確な断端の同定が可能となりさらなる成績向上が期待でき、少ない合併症、がんに対する不安の解消、術後の適切なフォローなど、より安心で負担の少ない治療を心がけており、術後8日程度で退院されています。
当科では腹腔鏡認定医が複数在籍しており、年50~60例の腹腔鏡下前立腺全摘を行ってきましたが、ダビンチ導入後、年間100例を超えるペースの手術を行うようになりました。

※全国共通の集計方法で集計しているため反映されていないデータがあり、実際の手術件数とは異なります。
消化器内科 (消化管)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術) 158 0.01 6.72 0.00 74.03
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 86 0.14 2.57 0.00 68.03
K526-22 内視鏡的食道粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術) 61 0.02 6.23 0.00 71.84
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 48 6.69 9.19 0.00 65.35
K6534 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 その他のポリープ・粘膜切除術 40 0.00 6.73 0.00 71.30
当科は消化管(食道、胃、大腸)の内視鏡的手術を行っています。
早期胃がんに対する内視鏡治療(内視鏡的粘膜下層剥離術)を受けられた患者さんが最も多く、がん治療ガイドライン病変だけでなく適応拡大病変にも対応しております。
次いで、大腸粘膜切除(EMR)、食道悪性腫瘍粘膜切除術、化学療法に有用な埋込型カテーテル挿入術等が続きます。
消化器内科 (肝胆膵)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 409 0.51 5.16 0.73 70.38
K6152 血管塞栓術 選択的動脈化学塞栓術 136 1.03 3.91 0.74 73.63
K682-3 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術 62 0.31 9.45 3.23 70.77
K697-31ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法 (2cm以内のもの) その他のもの 57 0.65 5.02 0.00 73.04
K697-32ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法 (2cm以上のもの) その他のもの 43 0.93 5.53 2.33 75.30
胆膵がん患者さんの多くが、内視鏡的胆道ステント留置術により黄疸を改善し、化学療法を導入しています。
肝がんのあらゆる治療選択肢(切除、ラジオ波焼灼、血管塞栓術、全身化学療法、放射線)を個々の患者に応じてご提供しています。
肝がんには,肝動脈塞栓術とラジオ波焼灼療法(RFA)を併用するなどして,ガイドラインを超えた病変(根治治療の適応拡大)に対しても積極的に取り組んでいます。また,肝がんに対する化学療法においては治験を含め積極的に治療導入しています。
消化器外科 (胃食道)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6572 胃全摘術(悪性腫瘍手術) 50 4.38 12.88 0.00 70.00
K5291 食道悪性腫瘍手術 頸部、胸部、腹部操作によるもの 35 4.89 28.91 2.86 65.40
K529-21 腹腔鏡下食道悪性腫瘍手術 頸部、胸部、腹部操作によるもの 13 3.15 30.62 0.00 68.92
K636-4 腹腔鏡下試験切除術 - - - - -
K657-22 腹腔鏡下胃全摘術 (悪性腫瘍手術) - - - - -
当科は、胃と食道の両方の診療を担っていますので、最近増加傾向である食道胃接合部がんにも、シームレスに対応が可能です。
またヨーロッパで標準的に行われている周術期管理のERAS(Enhanced Recovery After Surgery)プログラム をいち早く取り入れています。ERASプログラムとは、絶食期間をできるだけ短縮する/徹底的な除痛管理/早期離床を柱とした周術期管理で、より早い社会復帰が可能です。退院後は、管理栄養士による栄養指導外来により、手厚くサポートしています。

食道癌手術では、精度の高い手術と手厚い術後管理を行うとともに、術前化学療法と手術による治療成績の向上を目指しています。
食道癌手術の周術期管理では、術前から地区歯科医師会と連携した口腔ケアやエキスパート看護師による術前の呼吸訓練、管理栄養士による術前栄養サポート外来などを導入しています。術中・術後管理としては、早期経腸栄養・早期離床を基本としたmodified-ERAS プロトコールを用いた管理を実施しています。
消化器外科 (大腸)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 69 3.06 10.06 1.45 66.51
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 45 4.13 12.84 0.00 64.53
K740-23 腹腔鏡下直腸切断術 15 4.07 15.13 0.00 66.87
K7404 直腸切断術 11 3.64 18.64 0.00 64.36
K645 骨盤内臓全摘術 - - - - -
DPCデータを用いた手術件数の集計であり、大腸癌全手術症例を反映しておりません。

平成30年度は結腸切除術が最も多く、病態に応じて腹腔鏡手術、開腹手術の術式を選定しています。
腹腔鏡手術対象の結腸がんの患者さんは比較的早期がんであり、術後10~13日程度で退院できています。今年度は手術支援ロボット「ダビンチ」を使用した腹腔鏡手術も行っていきます。
開腹手術は比較的進行した癌や全身状態の不良な症例が対象となっているため、術後の退院日数が腹腔鏡手術より長くなっています。
消化器外科 (肝胆膵)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7032 膵頭部腫瘍切除術(リンパ節・神経叢郭清等を伴う腫瘍切除術の場合又は十二指腸温存膵頭切除術の場合) 51 3.08 24.69 0 71.9
K7022 膵体尾部腫瘍切除術(リンパ節・神経叢郭清等を伴う腫瘍切除術の場合) 18 2.67 12.06 0 67.06
K6951 肝切除術(部分切除) 16 2.25 10.44 0 68.94
K7034 膵頭部腫瘍切除術(血行再建を伴う腫瘍切除術の場合) 14 2.36 21.93 0 69.57
K636 試験開腹術 13 2.62 8.38 0 67.31
K7032膵頭部腫瘍切除術(リンパ節・神経叢郭清等を伴う)が最も多く、その次にK7022膵体尾部切除術(リンパ節・神経叢郭清等を伴う)となっています。
当科の膵腫瘍の手術は、門脈に浸潤が見られる場合でも根治切除をめざして、門脈合併切除・再建を伴う手術を行っており、神奈川県内屈指の手術件数を誇る病院です。膵頭部がんの場合は膵頭十二指腸切除(亜全胃温存)、膵体尾部がんの場合は膵体尾部切除を実施しています。
平成30年度の実績は次のとおりです。(※全国共通の集計方法で集計しているため反映されていないデータがあります。)
膵頭部腫瘍切除術77件(リンパ節・神経叢郭清等を伴う場合;56件、血行再建を伴う場合;16件、膵頭十二指腸切除;5件)、
膵体尾部切除術 37件(リンパ節・神経叢郭清等を伴う場合;20件、脾臓温存;8件、血行再建を伴う場合;3件、周辺臓器合併切除;6件)
3番目に多い肝切除術は、肝臓の機能を考慮して、過不足ない切除を目指しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 13 0.12
異なる 10 0.09
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
【定義】
最も医療資源を投入した傷病名が「播種性血管内凝固」、「敗血症」、「その他の真菌症」、「手術・術後の合併症」について患者数をカウントし、全患者に対する発症率を算出しています。

【解説】
患者数が10未満の数値は「-」としています。

敗血症(DPC;180010)は、悪性腫瘍等の治療経過中に免疫不全状態から合併することが多い病態で、当院では、入院経過中に発症される例とともに、外来化学療法等の治療をしていく中で発症し入院する例がほとんどです。
手術・処置後の合併症を起こさないよう細心の注意を払っていますが、起こり得る合併症につきましては、患者さんや家族に説明にしたうえで治療を行っています。
更新履歴
2019/9/19
病院指標を公開しました。